- 発行日 :
- 自治体名 : 広島県江田島市
- 広報紙名 : 広報えたじま 第253号(令和7年11月号)
「つむぐ通信」では、地域おこし協力隊員が、月替わりで活動内容やイベントなどのお知らせ、地域おこしに関する企画や提案を紹介していきます。
■江田島市地域おこし協力隊
国際交流支援員:大方芳恵
観光事業総合プランナー:山田京子
オリーブブランドクリエーター:鉄増千夏
里海コーディネーター:向井綾香
facebookで情報を発信しています
HP検索:江田島市地域おこし協力隊
■今月は鉄増(てつます)千夏さん
地域おこし協力隊・オリーブ担当の鉄増です。10月は、私にとって初めてのオリーブ収穫シーズンでした。実際に収穫作業を体験し、オリーブに関わる皆さんの苦労を肌で感じることができた貴重な一カ月となりました。
最近は、生産者以外の人と関わる機会も増え、質問が多くなりましたので、今回は、江田島のオリーブについて紹介します。
▽江田島オリーブの特徴
江田島市では、温暖な気候を生かし、官民一体となってオリーブ栽培に力を入れています。市民や企業がオリーブを育て、収穫された実は「企業への出荷」や「自家用オイル加工」の方法で活用されています。今年の出荷価格は、1kgあたり品種が判明しているものは1000円、不明のものは500円で買い取りしました。
出荷された実は、エクストラバージンオリーブオイルやフレーバーオイルなどに加工されます。当市のエクストラバージンオリーブオイルは、コンテストで受賞歴があり、昨年分は完売。今年のオイルを心待ちにしているファンも多くいらっしゃいます。販売場所は市内のほか、広島駅、ミナモア、おりづるタワー、アンデルセン、広島空港などでも取り扱われており、今後さらに広がっていく見込みです。
▽本年の様子
5月に多くのオリーブの花が咲き、豊作と期待されました。しかし、開花期に1週間ほど雨が続いた影響で、実が少ない木も見られました。一方で、実がついた木は立派な実がたくさんなっており、「今年は実が大きいね」と言われることが多かったのが印象的です。今後は、地域ごとの状況を記録・分析し、栽培に役立てていきたいと考えています。
▽収穫ボランティアと冠づくり
人手が不足している栽培者と、収穫体験を希望する参加者をつなぐ取り組みとして、毎年、オリーブの収穫ボランティアを募集しています。今年も市内外から多くの方に参加していただきました。今回は広島市内の大学にも案内を送り、広島修道大学の学生が参加してくれました。学生からは「楽しかった!」という声が多く、栽培者の方々にも大変喜んでいただけました。
また、市内の教育現場でもオリーブへの関心が高まり、収穫体験や試食、石けんづくり、冠づくり、葉を使ったゲームなど、さまざまな形でオリーブに触れていただいています。
今年のヒロシマMIKANマラソンでは、能美中学校の3年生が冠を作成してくれました。叡啓大学の授賞式でも冠が使用され、オリーブの魅力が広がっています。
オリーブミュージアムでの新漬けづくりにも参加しました。水交換を、1日3回を3日間続けるなど、手間のかかる工程を丁寧に行ってくださる姿に感動しました。
最後に地域おこし協力隊として活動を始めて半年。多くの地域の方々と関わる中で、皆様の温かさに触れながら、日々学ばせていただいています。今後はオリーブ担当として、PR活動や商品開発支援など、さらに活動の幅を広げていきたいと思っています。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
