- 発行日 :
- 自治体名 : 山口県下関市
- 広報紙名 : 市報しものせき 令和7年1月号
●唐戸はれてのど自慢大会
杉村 12月7日、私の夢だった第1回唐戸はれてのど自慢大会を開催しました。横丁をやる前から、絶対にやりたいイベントだったんですよ。
市長 へぇー。
杉村 横丁みたいな場所では、飲んで、食べて、歌って、踊ってっていうのがすごく大事なんです。
野村 そうですね。
杉村 横丁のコンセプトって、実はアイヌに由来してるんですよ。
市長 アイヌ?北海道の?
杉村 そうなんです。アイヌの言葉って3,000語くらい、今に残っているんですけど、その中に、「孤独」とか、「飢餓」ていう意味の言葉がないんです。厳しい北海道の大自然を生き抜いた、まさにサステイナブルな人々なんです。孤独にさせない仕組みがあって、みんなで火を囲んで、分かち合って食べて、飲んで、そして歌って踊るっていうのが彼らの基本的な文化なんですね。アイヌの人たちが一番やってはいけないことは、子々孫々が困るぐらい資源を取ってしまう、獲物を取ってしまうこと。これが一番のご法度なんです。
市長 なるほど。
杉村 もう一つは、それを独占してしまうこと。だから、横丁で、みんなが集まって、飲んで、歌って、食べて、踊ってと、こういった施設になっていくといいなという思いで、やっているんですね。
市長 素晴らしい。
杉村 ちなみに優勝者には賞品があるんですよ。
市長 それは、どんな?
杉村 ジェットスターに乗っていく、旭川はれて屋台村2泊3日、食い倒れツアーの豪華賞品です。
市長 すごい。それは面白い!
杉村 これ、旭川でもやるんです。旭川でやるときは、豪華賞品として、下関・唐戸2泊3日。
市長 うわぁ。まさに地域間交流の一本筋が通ってる。
杉村 下関の皆さんにも旭川に行ってもらいたいし、旭川の皆さんにも唐戸に来てもらいたいなと。そんなことを考えています。
市長 いや、でもね、こうやって杉村さんが活躍して、動いてくれるから、本当に明るいです。うれしいですね。本当に。
杉村 下関の企業だけでやるんではなくて、僕みたいに他から来る人間を、どう受け入れていくかっていうのは、本当に他の全国の商店街のモデルケースになるんじゃないかなと、僕はそう思いますね。
市長 いや、ほんとね。モデルケースになるように、我々も、もっと盛り上げていきたいですよね。でも、今回、すでにモデルケースになっているなぁと思っています。
杉村 新規創業者を増やしていくことは、公共政策としても、非常に面白いなぁと思っていて。
市長 本当にそうですね。
杉村 ただ、これがね、ちょっと一つ誤算があって。要するに、僕は、すごく成功したい人たちが集まってくると思っていたんですよ。
市長 うん。
杉村 そのために、1カ月の売り上げ70万円を最低ノルマにしたんです。70万円を下回るということは、手取りで10万円台になっちゃうんですね。だったら雇われて働いた方がいいんじゃないかと。
市長 そうですね。
杉村 でも、案外そうでもなくて。自分の店を持てて、好きなお客さんをもてなして、非常に幸福度が高いっちゅーんですよ。(笑)
市長 そうなんですか?
杉村 みんな楽しいと。そんなにもうからないけど。だから、現状では、まだビジネスまで育っていないなと思っています。だから、今年は、ビジネスに昇格させたいっていうのが僕の目標なんですよ。なんかね、「いやー、幸せです」とか言われるんですよ。その売り上げで幸せを感じるなって言いたくなるんですけど。(笑)
市長 遠く離れていて、いろいろお忙しいでしょうし、大変だと思いますが、これからもコミュニケーションを取り続けてあげてください。
●最後に
市長 最後に、唐戸がこうあってほしいなーっていう、理想とか、夢とか、ありますか。
梶原 横丁で北海道展をやってくださいよ。旭川から直送でアスパラ、じゃがいも、ホッケとか。大丸下関店で北海道展が開催されると結構人気なんですよ。旭川から直送のジャガイモ専門店とかアスパラ専門店はむっちゃ受ける気がするんで。
野村 その逆もありますね。旭川で下関の特産を出すとか。
杉村 そうなんですよ。だから、屋台村からこっちに出店してきた者が北海道の専門店をやったらいいかなと思ってるんですよね。
梶原 いいですね。
杉村 なので、令和7年、なんとか実現したいなと思っていて。
寺尾 ぜひ、お願いします。
杉村 いいことに、ほら、横丁と屋台村は同じ店舗の設えで、同じルールだから、それがしやすい。
市長 ああ、そうか。使い慣れた厨房だから、パッとできるね。
梶原 今年は、ぜひ来ていただきましょう。
市長 いいですね。楽しみですね。
市長 今日は、本当に忙しい中、ご参加いただきまして、ありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。
一同 ありがとうございました。
※旭川はれて屋台村…
株式会社ここはれてが運営している唐戸
はれて横丁と同じ仕様の旭川市平和通り商店街にある横丁
※写真は本紙参照