しごと 仕事図鑑

このページは、小・中学生、高校生を対象に市内で働く人・職業を紹介しています。先輩たちのメッセージを参考に、未来の自分を探してみませんか。

■野菜工場スタッフ 藤原 マリア さん 
ブラジル・テレジナ市出身 下関市在住歴1年

□どんな仕事ですか?
主な業務は、種まき、水やり、収穫、選別、包装などで、屋外で行う農業と変わりませんが、野菜の生育に適した環境を保つための機器の監視が大切な仕事です。水耕栽培で、土は使わないので、耕すなどの力作業はありません。

□大変なことは?
最適な生育条件を見つけてしまえば、あとはシステムで一定の環境を維持できるので不作はほとんどありませんが、新しい作物の栽培を始めるときは、適した環境を見つけるまで試行錯誤。見つけたときはうれしいです。

□この仕事のやりがいは?
すくすくと育つ野菜に囲まれての仕事。食の安全や環境問題に関心がある人にとって、とてもやりがいのある仕事です。現在、レタスやハーブ、食べられる花を出荷していますが、将来的には、いろいろな野菜や果物も栽培できればと考えています。

□野菜を工場で作る?
藤原さんは、以前、屋外での農業も経験しており、天候の影響を受けること、土のpH値※を管理することの難しさを感じていたそう。野菜工場では、温度や湿度、pH値、光量などがコンピューターで自動管理されており、スタッフがシステムの監視を行います。屋内での水耕栽培なので、雑草は生えず、病害虫のリスクは最小限に。そのため、農薬を使う必要がなく安全な野菜を育てることができるそうです。生育状況をチェックし、必要に応じて養液や光量を調整するのも重要な役割。品質・衛生管理を徹底し、天候に左右されることなく野菜を市場に提供することができます。

□野菜のための快適環境
「雑菌が少なく、最適な環境で育てているので、変色しにくくとてもおいしいですよ」と藤原さん。食品工場のように衛生服を着て、外から雑草の種や病害虫などを持ち込まないよう、細心の注意を払っているとのこと。今日も、野菜たちにとって、快適な環境を整えていました。

※pH値…酸性・アルカリ性を示す数値。0~14の数値で表され、pH7を中性とし、7より小さい場合は酸性、大きい場合はアルカリ性となる。

(写真)野菜がおいしく育つ照明を取り入れています。
※写真は本紙参照

取材協力:住吉工業株式会社
【電話】248-1223