くらし 議会だよりNo.98(3)

▽池田倫拓(いけだみちひろ)議員
Q.ABUチャレンジセミナーの成果と公設町営塾の進捗状況は
A.子どもたちにとって非常に有意義な時間だったと聞いており公設町営塾は検討課題はあるが計画通り準備が進んでいる
問:
新たな試みとして、山口大学や山口県立大学と連携した「ABUチャレンジセミナー」を開催したが、結果として子どもたちにどのような変容や、成果が見られたのか。
また、公設町営塾の開設の、進捗状況は。
教育長:
夏休み8回の勉強会で学力が大きく伸びるとは考えていないが、大学生に教えてもらって、「わかった」、「できた」という喜びや、「勉強の成果を夏休み明けテストで確かめたい」、「自分も素敵な大学生になりたい。そのためにはもっと勉強を頑張ろう」という気持ち、つまり学習意欲を強めたことが、この取組の一番の成果だと感じている。
公設町営塾の開設準備の進捗状況については、プロポーザルで決定した、塾開設を専門に手がける企業「ファウンディングベース」と6月に連携協定を締結し、8月に担当者の着任式を行った。
また、少しでも阿武町の子どもたちの実態に即した塾にしたいとの思いから、担当者が何度も学校に入り、教員と話をし、授業中の子どもの様子を参観している。
今後の取組として、実験的に模擬塾を開設し、塾のお試し体験を行い、どんな塾を作ろうとしているのか、反対にどんな塾を作って欲しいのか、「保護者との意見交換会」も開催予定であり、すでに案内のチラシが配られている。
検討課題として、塾の場所をどこにするのか、保護者に経費負担をどの程度してもらうのか、などあるが、当初の計画通り準備が進んでいるといった状況だ。

▽米津高明(よねつたかあき)議員
Q.道の駅阿武町の売り上げ計画について
A.今年度は600万円の利益を見込み観光拠点の機能強化で町の活性化をめざす
問:
第7次阿武町総合計画後期基本計画で、道の駅の売り上げが4億5000万円とある。しかし昨年の実績は4億4562万5千円であり、税引き後の純損失が695万一千円であった。
(1)売り上げ目標についての根拠・計画は
(2)純損失が発生したが、収益改善や安定経営をどう図るのか
(3)道の駅の今後の役割・位置づけについてどう考えるのか
町長:
売り上げ目標は、(株)あぶクリエイションが立てた令和7年度売り上げ目標と過去5年間(令和元年~令和5年)の実績額を平均したものである。
収益改善と安定経営については、令和6年度は、社長が代わり新たな経営方針のもとで始まった。
前担当課長として改革すべきと思ってきたことについて、1年間の猶予を与え数ヶ月はじっくり考えて、それでもやるべきと思うのであれば、思い切りやったうえでしっかり収益を出し、従業員や生産者に還元するよう求めた。
令和6年度の売り上げ減収・赤字については、夏の猛暑、冬の寒波そしてゴールデンウイークや週末ごとに雨などの悪天候による来客数の減少、光熱費・人件費の高騰などや、10年を経過した道の駅の各施設の修繕費増加があげられる。
収益改善策は、人件費の適正化として少数精鋭、SNSによる積極的な配信、また生産者とのLINEグループを立ち上げた。
これらの体質改善が功を奏し令和5年度約500万円の経常利益を出した4~7月を比較した結果、今年度は、売り上げで565万4千円、経常利益で224万9千円の増となり、600~700万円の利益を見込んでいる。
今後の役割と位置づけは、従来の機能に「地方創生・観光拠点」の機能をプラス、「ABUキャンプフィールド」整備により観光振興の「ハブ」として「関係人口の創出」を道の駅との連携で相乗効果を図り、町の活性化の原動力としての役割を果たす。

Q.図書ルームの土日開館について
A.土日の開館は予算的に厳しい 住民参画の考えも必要
問:
町民センター、宇田郷・福賀支所にある図書ルームは地域住民にとって身近で本に親しむ場として利用されている。
最近「土日も利用したい」と言う要望が寄せられている。
このような中、町民センターの図書ルームは、9月から月のうち3日間ではあるが、午前9時から12時まで開館する。
スタッフは教育委員会から1名とボランティアの方で運営するが、図書ルームの役割を考えれば、土日も安定的に開館し職員を配置すべきでは。
(1)現在の土曜開館をどう評価しているか。
(2)将来的に、土日開館し、職員を配置するのか。
町長:
土日の開館は限られた予算とマンパワーの中では難しい。
今回、教育委員会と家庭教育支援チームの連携で、ボランティアスタッフを募り、土曜日の午前中の開館を始めたことは評価している。
しかし、なんでも行政に頼るのではなく、住民もできることはやる、町づくりに参画するという考えが重要。
現時点では新たな職員の配置は考えていない。