その他 町長コラム 岡野能之

■災害時に備えて 地域で共助の仕組みを
先月号の町長コラムでは、災害時の備えとして、自分自身や家族の「逃げ道地図」を作りましょうと書きました。「逃げ道地図」は一人ひとりが自分を守る自助の取り組みです。災害時の共助についてお話します。
共助とは、災害時に、まず自分自身や家族の安全を確保した後に、近所や地域の方々と助け合うことです。大きな災害になると、建物の倒壊や土砂崩れなど、自分一人では対処しきれない状況が発生する恐れがあります。体が不自由な方や高齢者など、手助けを必要とする人たちもいらっしゃいます。こうした事態を想定し、地域で共助の仕組みを整えておくことが、被害を最小限に抑えるためにとても重要になります。
1995年の阪神・淡路大震災では、地震によって倒壊した建物から救出され生き延びることができた人の約8割が、家族や地域の住民などによって救出されたそうです。一刻を争うときには、まずは身近なところでの助け合いが一番効果を発揮するのです。
共助の仕組みづくりでは、平時から地域やコミュニティの絆を深め、自主防災組織で防災訓練を実施したり、備蓄品を備えておくことなどが求められます。
町では、現在、避難において支援を必要とする方の登録を進めています。最終的には登録者ごとに個別の避難方法を策定し、自治会などと共有しておくことが目的です。
今後、逐次、地域での説明会やワークショップを進めていきたいと考えていますので、自助、共助の取り組みへのご理解、ご協力をどうぞよろしくお願いします。