子育て 地方創生×離島留学への取り組み 魚島さざなみ留学

■大自然と伝統文化にふれる毎日
さざなみ寮のハウスマスター梶浦、竹内、岩谷です。
今年度もスタートして半年が経過し、魚島の豊かな自然の中でのびのびと過ごす小・中学生の様子をご紹介します。
5月、みんなでバケツに稲の苗を植えました。手で丁寧に植えた苗は、島の太陽と潮風を浴び、ぐんぐんと成長していきました。
9月には、いよいよ稲刈りの季節を迎え、それぞれが黄金色の稲穂を刈り取りました。昔から「稲にとって稲妻(雷)がよい」といわれてきた理由には、科学的な根拠があります。雷が地表に落ちる際、空気中の高温・高圧によって空気中の窒素が「窒素化合物」へと変化します。この窒素化合物は、雨とともに地面に降り注ぎ、土壌に取り込まれて作物の栄養分となります。稲などの植物がすくすくと育つためには「窒素」がとても大切で、雷が大気中の窒素を肥料へと変化させてくれる天からの贈り物です。先人たちの知恵や自然への敬意を感じるひとときです。
稲を稲架に掛け天日干し、毎日飲んでいる牛乳のパックを利用して脱穀をしました。この後、籾殻取や精米を残していますが、農作業の大変さをあらためて学びました。
他にも種から育てた南瓜(かぼちゃ)も実らせました。直径20cmくらいの南瓜を5個収穫し、皆で舌鼓。自ら育てた作物の味は格別でした!
また、9月の運動会では離れて暮らす親御さんと一緒に競技を楽しんだり、地域の方々と一緒に魚島の伝統「てんてこ踊り」も披露しました。この「てんてこ踊り」は、通常8月15日に執り行われるのですが、島の人口減少とともに機会を失いつつありました。しかし、今年7年振りに実施することができ、笑顔あふれる輪が広がり子ども達も地元の方々と楽しく交流することができました。

都会ではなかなか体験できない自然の営みと伝統行事の数々…

子ども達は、この魚島で心も体もたくましく成長しています。