文化 【ふるさと魅力発信】面河山岳博物館

■久万高原町のドジョウ
春の気配を感じるこの頃、もう少しすると町内各地で田植えが始まります。カエルで賑わう田んぼや水路を観察すると、にょろにょろと泳ぐドジョウを見かけることがあります。皆さんご存じのドジョウですが、町内には2種類いることをご存じですか?
その名はカラドジョウ。ドジョウにそっくりですが、横から見たときに尾びれの付け根が盛り上がっているのが特徴です。そのため、ドジョウよりも背が高く見えますが、見分けるのは難しいです。
このカラドジョウ、実は中国などが原産の外来種。食用や釣り餌用に輸入されたものが野生化したと考えられ、町内では2007年に高殿と明神で見つかりました。専門家がこの2カ所で調査をした結果、カラドジョウ数百匹が見つかった一方でドジョウはわずか2匹のみの結果となりました。今のところ町内での分布域は広がっていませんが、今後も注意が必要です。
来月から始まる企画展は、県内の外来種をテーマに開催予定です。アライグマなど、農作物や人への被害をもたらすこともある種を中心に紹介します。お楽しみに!(安田)

▽学芸員のつぶやき
カラドジョウもドジョウも口元のひげの数は10本です。種類によってひげの数は決まっていて、人間の舌のように味を感じる役割があります。

問い合わせ:面河山岳博物館
【電話】58‒2130【HP】http://www.kumakogen.jp/site/omogo-sangaku/