- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県伊方町
- 広報紙名 : 広報いかた 2025年3月号
■3月 図書館カレンダー
▽利用案内
開館日時:火曜日~日曜日 午前9時30分~午後6時
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日のときはその翌日も)祝日、月末図書整理日、年末年始蔵書点検日
※町見公民館・瀬戸町民センター・三崎公民館で図書と雑誌の予約受取・返却ができます。
■新着図書
新しく購入した本は図書館ホームページからもご覧いただけます。
▽一般書
『高浜虚子』坪内稔典/著
『港たち』古川真人/著
『謎は花に埋もれて』宇佐美まこと/著
『見えなくても王手』佐川光晴/著
『撮ってはいけない家』矢樹純/著
『老人初心者の青春』阿川佐和子/著
『70歳からのスマホまねるだけ講座』岡嶋裕史/講師
ほか
▽児童書
『ねずみくんとチョコレート』なかえよしを/作,上野紀子/絵
『いぬはともだち』高畠純/作
『ともちゃんとうし』市川朔久子/作,おくやまゆか/絵
『ライオン』ウィリアム・ペーン・デュボア/文・絵
『月のサバイバル』洪在徹/原案
『きさらぎさんちは今日もお天気』古都こいと/作
『今日も誰かの誕生日』二宮敦人/作
■ピップスおはなし会のご案内~3月のおはなし会~
日時:15日(土)午後1時30分~
場所:図書館 おはなしコーナー
対象:どなたでも参加できます
※今年度から第3土曜日に変更になりました
■読書の思い出を記録しよう!
図書館では、借りた本の題名などを記録帳に印字する、読書の記録サービスを行っています。町内在住・在学の高校生以下の方は、無料で発行しています。新生活のスタートに、読書の記録を始めてみませんか。
■図書館長のススメ!
『藍を継ぐ海』伊与原新/著(新潮社)
読者の皆さん、ホントに時間が経つのは早いですね。
今年度は、今回が最終回となります。一年間お付き合いいただきありがとうございました。また、機会があれば。
今月の推奨本は伊与原新先生の「藍を継ぐ海」です。この作品は2024年下半期の直木賞を受賞されました。5編からなる短編集となっており、この中から表題作になっている「藍を継ぐ海」を紹介します。ちなみにこの「藍」は「黒潮」のことだそうです。さて、さて何を、どういう風に継いで行くのでしょうか。
主人公「沙月」は中学2年生。徳島県の阿須町(架空の町)に産まれた。実は4年前の小学4年生の時にもアカウミガメの群れから逸れた子亀を飼育したことがあったが、今回は飼育について猛勉強をした(本人談)。まあ、それはさておき、何と午前3時半に、近くの姫ケ浦に産卵後の卵を盗み(あえて)に行き5個拝借した沙月。そこで偶然ビーチコーミングをしていたアメリカ人のティムと遭遇するのだが、何とかバレていないみたい。それから、仲のいいウミガメ監視員の佐和さんと育てて行く事になるのだが。この子亀たちホントに大丈夫なんでしょうか。
他の4編についても、科学の専門家だからこそ書けた「科学と文学の融合」と云っても過言ではない物語。ページが止まらないのは必至です。科学好きの読者の皆さん出番ですよ。
限られた動物ではあるけれど、体内に地磁気を感知する機能があるらしく自分が産まれた場所に帰って来れる。だからツバメとか同じ巣に戻って来るんですね。
先生の5編の物語。登場人物も、それぞれが自己主張せず、上手い具合に物語の中に溶け込んでいます。是非、図書館で借りて読んでみてください。
最後に。やっぱり読書っていいもんですね!