- 発行日 :
- 自治体名 : 高知県香美市
- 広報紙名 : 広報香美 2025年7月号
■杉田・永瀬・吉野 各ダムの耐震性
問:(1)災害時避難場所の定義と、(2)杉田ダム、永瀬ダム、吉野ダムの耐震性について問います。
答:
(1)災害時避難場所には、市町村の指定する「指定緊急避難場所」と「指定避難所」があります。「指定緊急避難場所」は、災害の危険から命を守るために、緊急的に避難する場所を言い、災害の種別(土砂災害、洪水、地震等)ごとに指定が行われています。これは、安全な構造である建物だけでなく、災害の危険が及ばないのであればグラウンドや駐車場などの屋外が指定されている場合もあります。現在香美市では、113カ所が指定されています。「指定避難所」とは、災害が発生した場合に避難してきた被災者が、一定期間生活するための施設を言います。香美市では88カ所の施設が指定されており、すべての指定避難所が指定緊急避難場所を兼ねています。
(2)杉田ダム、永瀬ダム、吉野ダムともに、本体については耐震性能を満たしています。永瀬ダムについては、放流ゲートが座屈等により洪水調節まではできなくなる可能性があります。杉田ダム、吉野ダムについては放流ゲートも耐震性能を満たしています。
(高知県土木部河川課)
問:「放流ゲートが座屈等により洪水調整まではできなくなる可能性がある」とのことですが、それによって、下流域では洪水が発生し、被災するおそれがあるのではないでしょうか。
答:通常時はゲートを閉じており、仮に南海トラフ地震相当の大規模地震が起き、座屈によってゲートが動かなくなった場合には、ゲートを開けて放流量を調節することができなくなります。その状態から大雨が降り続いたとしても、一定の空き容量は常に確保しているため、ダムが満水になるまでは、水を貯めることができます。またダムが満水になっても、貯まった水が一気に放流されることはなく、そのときダムに流入してきた水と同量の水が、ゲート上部流出口を越え、そのまま下流に放流されていく状態になります。このため、ダムのゲートが動かないことで下流域が洪水になってしまう、ということはありません。
■国際バカロレア教育(IB教育)の継続
問:香美市で実施されているIB教育について、市長は「予算がかかりすぎるからやめる」という発言をされました。IB教育によって移住者も増え、先生や保護者、地域の方々によってようやく根付きつつあり、子どもたちも力を付けてきている現状です。今後、若い世代が香北を盛り上げていくことにおいて、IB教育は不可欠な要素だと考えます。市長はIB教育をどのようにするつもりですか。
答:IB教育について、すぐにやめることは考えておりません。一方で、認定校だけを財政的に優遇している現状(10校中2校)は、バランスが悪いと考えております。国の補助制度ができて、市財政の年会費負担(2校で約280万円)がなくなるのであれば、これからもずっとIB認定校を継続したいと思っております。なおこの回答は、「香美市議会だより75号」にも、詳しく掲載しております。
■道路維持管理作業の時期
問:熱中症対策のため、(1)市道と(2)県道久保大宮線の維持管理作業の時期を1カ月程度早めて欲しいです。
答:
(1)令和7年度は、香北地区のあじさい剪定作業を7月6日に予定しています。地域委託の草刈については、保険の関係で、この前3週間、後1週間の6月14日~7月13日とする予定であり、この期間内での作業をお願いさせていただきたいと考えています。なお今年度より、熱中症特約を保険に追加します。ご要望にお答えできず申し訳ありません。
(2)高知県中央東土木事務所に確認したところ、今年度は5月19日に各地区の代表者に集っていただき、内容説明後、契約を予定しているとのことです。
■地籍調査事業の進捗状況と予定
問:(1)地籍調査の進捗状況と今後の予定について問います。(2)香北町はこの数年、地籍調査が行われていないと思いますが、理由を教えてください。
答:地籍調査事業の進捗状況について、令和6年度末時点の進捗率は、香美市全体で約35%です。今後の事業計画としては、国土調査促進特別措置法により策定した「第7次国土調査事業10箇年計画(令和2年度~令和11年度)」に基づき、山間部で調査を実施しておりますが、土地所有者の高齢化などにより、今後さらに境界確認の困難さが増大すると予想されることから、特に山林部については早急に調査が必要と考えております。ただ、高知県へ毎年度要望している事業費への割当てが満額認められず、割当率は近年低調の傾向にあり、事業の進捗が低下している状況にあります。
(2)地籍調査事業の予算規模が減少傾向にあることに加え、職員の減員などもあり、現在、香北町地区の調査を中止しております。今後にいては、調査済み未登記箇所が解消した段階で、調査を再開する予定です。