- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県久留米市
- 広報紙名 : 広報くるめ 令和7年5月1日号
子どもたちが学び成長する場である「学校」。
未来を生きる子どもたちのため、学校のこれからを一緒に考えてみませんか
■1 進む少子化と施設の老朽化
◆3割以上少なくなる
今、学校を取り巻く環境はどうなっているでしょうか。
まずあげられるのが、全国的に進んでいる人口減少・少子化です。久留米市も例外ではありません。市の出生数は昭和48(1973)年の4958人をピークに減少し続けています。令和4年度は2299人。ピーク時の半分以下になっています。
さらに、市の推計では、令和27(2045)年までの20年間で0歳から14歳までの年少人口が今より1万1000人減ると見込んでいます。これは令和5年度と比べて子どもが3割以上少なくなる計算です。
少子化に伴い、小学校の児童数も減っています。市立小学校の児童数は、昭和57(1982)年度の27387人がピーク。令和5年度は16825人に減っています。さらに、令和12(2030)年度には14210人とピーク時の約50%になると推計しています。
◆施設の老朽化も
市は、昭和40年代から50年代に子どもの数が急増したため、多くの学校施設を一斉に建設。それらの施設の老朽化が進み、改築や改修の時期を一斉に迎えます。
学校施設の老朽化対策には、多額の費用と長い年数がかかります。しかし、改築に対する国の補助金の要件が厳格化されるなど、その費用の確保は非常に難しい状況です。
子どもたちが安心して学ぶことができる安全な学校施設をどのように維持・向上していくのかを考える必要があります。
◇久留米市の年少人口の将来
・子どもが11,000人も減ってしまうかもしれないんだ
・45年前と比べて小学生が半分しかいないんだよ
◇市立小学校児童数の推移(見込みを含む)と学校施設の建設年度と面積
・児童数が増えた昭和40~50年代に建てた施設がたくさんあるんだね
◇老朽化対策の例
老朽化した校舎外壁の改修前と改修後
※詳細は本紙P.7をご覧ください。
・古くなったたくさんの施設で老朽化対策をする必要があるんですね
■2 避けては通れない学校統合
◆クラス替えができる規模に
人口減少・少子化が進む中、学校統合は全国で進んでいます。令和元年度から令和5年度までの5年間で1773校の小・中学校が755校に統合されました。
久留米市においても少子化と学校施設の老朽化という問題に直面する中、学校統合の議論は避けられません。
令和12年度に全学年合計で11クラス以下の「小規模校」となる市立小学校は、18校になる見込みです。2学年以上が1クラスとなってひとつの教室で学ぶ「複式学級」が見込まれる「過小規模校」は2校。小規模校と過小規模校を合わせると全43校の半数近くにのぼります。
こうした状況をふまえ、市は、平成30年10月に「久留米市立小学校小規模化対応方針」を策定。全ての学年でクラス替えができる1学年2クラス以上の学校規模を目指し、未来を担う子どもたちのより良い教育のために、学校統合を進めています。
この方針に基づき、保護者や地域の皆さんの理解を得ながら、令和3年4月に市で初めて下田小と浮島小が城島小と統合。令和7年4月には青峰小と高良内小が統合し、令和8年4月に大橋小と善導寺小が統合する予定です。