- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県田川市
- 広報紙名 : 広報たがわ 令和7年6月1日号
発行:田川市議会
編集:田川市議会広報委員会
■3月定例会を開催
40議案を審議しました
■3月定例会に上程された村上市長に関する議案の概要と議決結果
令和7年2月に、市長の公務出張中の不適切な行動などが報道されました。
それを受けて、3月定例会では、市長の責任を問う議案が提出されました。
◇議員提出議案第28号 村上卓哉田川市長に対する問責決議について
《可決》全会一致
提出者:辻 [賛成者:榊原、村𠮷]
概要:市長に関する一連の報道により本市のイメージは大きく損なわれ、市政に対する市民の信頼を著しく失墜した。さらに、市議会においても事実の確認や責任の追及に時間をかけざるを得なくなったことにより、令和7年度の当初予算の上程が遅滞するなど、市政に大きな混乱を招いた。これらの道義的、政治的責任は重大であるため、市長に対して猛省を促すとともにその責任を強く問うもの。
◎ことばの説明「問責決議」
市長など特定の地位にある人に対して、その責任を問うことを議会として意思表示すること。
意思表示であるため、可決されても法的拘束力はありません。
◇議員提出議案第38号 村上卓哉田川市長に対する不信任決議について
《否決》
提出者:今村 [賛成者:佐々木、山野、永松、尾﨑]
概要:市長の不適切な行動により、市民の市政に対する信用を失墜させ、市政に混乱を招く事態となったことに対する市長の政治的、道義的な責任は重大である。市議会は、市長を不適任であると認め、信任しないものとするもの。
▽賛成
・市長の行動について市民からは多くの非難の声が上がっている。村上市政の下では本市の発展は期待できない。一刻も早い辞職を求める。(山野議員、佐々木議員、髙瀬議員)
・市民だけでなく、市職員からも辞職を求める声が多数出ている。自ら辞職しないのであれば、不信任を可決させることで、一連の混乱を収め、一刻も早く正常な市政を取り戻す必要がある。(尾﨑議員)
・市長の行動は市のイメージを失墜させ、転入者やふるさと納税の減につながる。また、市民からの協力も得られなくなるなど悪影響は大きく、市長の給料減額や猛省だけでは事態は収まらない。(永松議員、田守議員)
▽反対
・市長は、この2年間で多くの成果を上げている。今回の不祥事は大変残念であるが、市長は説明責任を果たし、信頼回復に努め、道半ばとなっている各種施策を前進させることで本市の発展に尽くしてほしい。(石松議員)
・職員アンケートでは、市長は残りの任期も市民の負託に応え、信頼を取り戻すべきという回答が多くみられた。これまで市長が進めてきた改革をここで止めることは市民にとって望ましいものではないことから、総合的に判断して不信任決議には反対する。(小林議員)
・不信任を可決すれば、これまでの市政改革が逆戻りになる。市長は自らの行為を強く反省し、市政改革に全力で取り組むべきである。(香月議員)
◎ことばの説明「市長の不信任」
不信任とは、市長に対して、その地位にあることが不適任であることを理由として信任しないことです。不信任決議は、議員数の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上(今回の場合は、1人欠席したため、13人以上)の賛成があれば可決されます。不信任決議が可決された場合、市長は10日以内に議会を解散することができますが、議会を解散しない場合は市長が失職します(地方自治法第178条)。本件は、無記名投票の結果、賛成が10票であったため、否決されました。
◇議員提出議案第40号 村上卓哉田川市長に対する辞職勧告決議について
《可決》議員ごとの賛否は下段参照
提出者:佐々木 [賛成者:永松、尾﨑]
概要:市長に対する問責決議が上程され、全会一致で可決された。市長に対する多くの非難の声が市民等から寄せられているが、市長は、一貫して辞職を否定している。市民の信用を失墜させ、市政を混乱させるとともに、本市のイメージを著しく貶めた責任は重大であり、村上市政の下では本市の発展は期待できない。一刻も早く今回の一連の問題を解決するため、市長に対し即時辞職するよう勧告するもの。
◎ことばの説明「辞職勧告決議」
市長など特定の地位にある人に対して、辞職を勧める意思表示をすること。意思表示であるため、可決されても法的拘束力はありません。
◇市長提出議案第25号 田川市市長の給料の減額に関する条例の制定について
《可決》全会一致
概要:市長の公務出張中の不適切な行動に対する責任を重く受け止め、市長の残りの任期である令和9年4月29日までの間、市長の月額給料を50%減額するもの。(期間中の給料等の減額総額約1,942万円)
その他、議員から、市長の公務出張や人事評価、人事異動が適切に行われていたのか疑念が残るとして、調査特別委員会を設置する議案が提出されましたが、賛成少数により否決されました。(議員提出議案第39号 田川市長の公務の調査に関する決議について 提出者:尾﨑 [賛成者:佐々木、今村])
■賛否が分かれた案件
※会派名:社民党=社民党市議会議員団、共産党=日本共産党市会議員団
※上記以外の案件は、全会一致で可決されました。
議員提出議案第38号以外は、陸田議員(孔志会)は、議長であるため採決に加わっていません。
※議員提出議案第38号、第40号は協議の結果無記名投票となったため、議員別の賛否はわかりません。
※議員提出議案第38号は特別多数議決のため、出席議員の4分の3(13人)以上の賛成をもって可決となります。