- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県行橋市
- 広報紙名 : 広報ゆくはし 令和7年7月号
オンライン申請やマイナンバーカードの活用により、市役所の手続きは以前と比較すると格段に便利になっています。しかしながら、多岐にわたる市役所の手続き全てがデジタル化され、スマートになっているとは言い難いのが現状です。少しずつではありますが、皆さんが便利に生活できるよう、今年度からスタートした新たな取り組みを2号にわたりご紹介します。
■YUKUHASHI MAP
これまで、毎回窓口で確認しなければならなかった下記の地図情報が、パソコンやスマホから手軽に閲覧できるようになりました。
◇公開中の地図情報
・都市計画情報(用途地域など)
・防災マップ
・市道網図
・農道網図
・地番参考図
◇現在調整中
市道台帳図、開発許可箇所、公園箇所、航空写真など
◆Before
市役所に来庁または電話→窓口対応→必要に応じて他課へ案内
◆After
ゆくはしマップで確認
利用者の利便性の向上と、業務の効率化が実現!
◆Request
さらなるサービスの向上をめざし、追加公開情報の要望やアンケートにお答えいただいています。本紙二次元コードから、回答のご協力をお願いします。
■Digital Transformation 市役所DXの仕掛け人に聞いてみた!
◆一歩前進。これからも一歩ずつ―
今回、ゆくはしマップを考案した職員に、経緯や取組み内容、そして今後さらに期待される市役所のデジタル化について、詳しく聞いてみました。
入庁12年目 建築係長の弘重さん
◇これまで市役所でどのようなDX事業に携わってきましたか?
2018年から経済産業省の官公庁DX推進に取り組む部署へ出向する機会をいただき、『gBizINFO(オープンデータ提供サイト)』の運用や、『GビズID(事業者の共通認証システム)』の立上げ開発などに携わり、行政保有データの利活用やITシステム開発における発注者側に必要な知識や事業の進め方などを学びました。私は建築技術職員で、出向前までは市役所のDX化ということに対し、どこか他人ごとでした。出向時にちょうどコロナ渦を経験し、オンラインでも行政手続きができることの必要性を痛感し、市役所に戻り『オンライン申請システム』の導入に携わりました。
◇”ゆくはしマップ”導入の経緯について教えてください。
建物を建設する前に、建築予定地が都市計画上の「用途地域」に該当するか否か、接道する道路が「市道」かどうかなど、様々な調査が必要になります。この調査は、ひとつの部署では完結できず、市役所内でいわゆる“たらい回し”の対応になってしまうことが課題でした。これに対し、市民や事業者の方からも「地図情報をインターネットなどで確認できるようにして欲しい」という要望をいただいていたことが導入のきっかけです。
◇導入にあたり、何か工夫した点はありますか?
まず注力したのは、今回の取組みに相乗りしてくれた他部署との調整です。地図公開サービスでは、地図の種類が増えるほど、市民の皆さんに活用していただける機会が増え、事業の費用対効果も高くなるので、自分の所属する部署以外にもできる限り地図情報を公開してもらう必要がありました。まずは利用者の目線に立って、どのような地図情報があれば便利かを整理していき、各部署に公開メリットなどを説明しながら調整に臨みました。
また、今まで紙媒体でしか地図情報を管理できてなかった部署にもGIS(地図情報管理システム)を導入し、それぞれが担当する地図情報をすべてデータ化し、管理・更新できるようにしました。
◇今後、市役所内で期待されるDX業務はありますか?
直近で市民の皆さんに直接的に触れていただけるものとしては、イベント予約のSaaS(インターネット上で必要処理がすべて完結できる)ツールを導入。今後市主催のイベントなど、スマホで簡単に参加予約や電子決済ができるようになります。個人的には市民の方や職員からも要望の多い「施設予約システム」の導入ができれば、市民の利便性向上はもちろん、市役所側も予約受付管理業務の効率化につながると期待しています。また、行橋市はマイナンバーカードの交付率が高いので、行政手続きのデジタル・オンライン化がさらに普及してほしいと願っています。
◇VOICE
期待やお褒めの声をいただくととても嬉しく、モチベーションが高まります。市民の皆さまに何か還元できる働きにつながっていくと思いますので、ぜひ市役所DXを応援していただきたいです!
NEXT 次回は、「申請窓口のDX」
問合せ:都市政策係
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