子育て 東日本大震災から14年「被災地の今」 中学生被災地派遣事業

■伝える 被災した人々の記憶・復興までの道のり・これから私たちができること
市内5中学校の代表10人が、中学生被災地派遣研修に参加しました。
7月28日(月)から31日(木)まで、岩手県、宮城県、福島県を訪問しました。

◆1日目
◇東日本大震災・原子力災害伝承館訪問、震災遺構浪江町立請戸小学校視察
原子力災害伝承館では、原発事故への対応や避難指示が解除された地域の現状を聞きました。
震災遺構浪江町立請戸小学校では、津波の恐ろしさに加え、原発事故で故郷に帰れなくなった人々の気持ちに思いをはせました。

◆2日目
◇南三陸震災復興祈念公園・写真館視察、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館訪問、いのちをつなぐ未来館訪問、宝来館女将の講話
南三陸震災復興祈念公園では、職員が津波襲来直前まで避難を呼びかけ続けた防災対策庁舎跡地を訪れ、追悼の祈りをささげました。
気仙沼市の伝承館では建物の3階にまで車が流された様子を見学し、津波の威力の凄まじさを感じました。
未来館では、震災当時、中学生だった語り部の人に当時の避難体験について聞き、災害時避難のあり方を考える契機となりました。
宝来館では女将から、津波に流された体験と、地域の皆さんで裏山に避難道を整備した経験から災害への備えを続ける大切さを学びました。

◆3日目
◇普門寺訪問、陸前高田市役所訪問、元釜石東中学校副校長の講話
3日目の朝、宝来館の裏山にある避難道の見学をしていた時に、津波注意報が発表されました。当初予定していた行程はキャンセルとなってしまいましたが、津波注意報・警報が発表されてからの、現地の皆さんの姿から、災害に対する危機意識の高さや対応について学びました。
幸いなことに津波の被害を直接受けることはありませんでしたが、災害無線での放送などから、津波の恐ろしさを体感しました。
午後からは、防潮堤の高さなどを勘案し、可能な範囲で研修を実施しました。普門寺と陸前高田市役所では、震災の記録や復興を願う資料を見学しました。
元釜石東中学校副校長の講話では、震災前に学校として取り組んでいた防災教育や、学校にいた全員が助かった避難について聞きました。

◆4日目
◇米沢商会ビル視察、高田松原津波復興祈念公園視察、吉浜地区津波記憶石視察
津波によって広大な土地にぽつんと残された米沢商会ビルの姿や津波復興祈念公園に残る、奇跡の一本松から津波の脅威を感じるとともに、12メートルを超える防潮堤から災害への備えの重要性を学びました。
吉浜地区では、本市5中学校の名前が刻まれた石碑を見学し、長年にわたる吉浜地区と大野城市の深い絆を感じました。

◆研修生の感想
※詳細は本紙をご覧ください。

◆中学生被災地派遣研修報告会
心の教育フェスティバル内で、研修報告会を行います。
日時:11月1日(土) 午前10時45分〜
会場:まどかぴあ 大ホール

問い合わせ先:教育支援課
【電話】580-1909