- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県古賀市
- 広報紙名 : 広報こが 2025年5月号
◆『球と翔ける』
髙山 柊翔(たかやま しゅうと)さん
(西南学院大学外国語学部在籍・オーストラリア在住)
フリースタイルフットボール*1という名前を聞いたことがあるだろうか?
古賀北中のサッカー部時代、仲間に誘われて始め一気にのめり込んだ。「〝この技ができるか、できないか〟己の力量へのジャッジが分かりやすいのが面白いんです」と髙山さんは言う。高校では部活に入らず毎日自主トレを続けるほど心心しんすいしい酔酔。大会へも多数出場し、世界大会にチャレンジするまでに。その都度自分に足りないものを自覚・吸収し練習の課題やエネルギーにしているそうだ。
取材後の3月半ば、自身が演技する動画を残し彼はオーストラリアへ発った。
1年間を予定する渡豪は、さらに注力できる環境で自らの技を磨き、マイナースポーツの間口を広げんとするためだという。
「あんた生きていけると?」行き先がオーストラリアであることも、休学も反対しなかった親だが、やはり息子の生活は心配した。「自分でお金はどうにかする。迷惑はかけない」。有言実行、彼はアルバイトで100万円を貯め、大学に休学届を出した。交換留学という手段もあったが、向こうでの学業が忙しいうえに、留学中の1年をカウントされちゃんと4年間で卒業できてしまうのが嫌だった。学生のままで、フリースタイルフットボール漬けでられる時間の猶予がほしかったのだ。
「海外生活への憧れもあったし、〝やらないで後悔するより、やって後悔したほうがいい〟と思った」この言葉に尽きるチャレンジなのだろう。
「まずはオーストラリアで、自分のフリースタイルフットボールのスタイルを確立すること。自分が有名になりたいというよりは、試合で上位に食い込めれば、競技の普及につながると思うから」。彼に海を渡らせたのは、フリースタイルフットボールへの愛に他ならない。
サッカー好きの親がつけてくれた世界にも通用する名〝シュート〟。近い将来、日本を代表するフリースタイラー*2としてこの名を知られる日が来るかもしれない。彼はフリースタイルフットボールと自身の未来を重ねて羽ばたく。
*1 フリースタイルフットボール
2000年代前半、有名なサッカー選手のテクニックをまとめたビデオが作られ、それを真似したりさらに新しいトリックを生み出すプレイヤーが出てくるなど広がりを見せ、より複雑で多様化した新たなスポーツとして確立。
*2 フリースタイラー
フリースタイルフットボールプレイヤーの呼び方。
▽まずは見てほしい!
髙山柊翔「フリースタイルフットボール」
・YouTube
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