くらし 酷暑の過ごし方(2)

【1】暑熱順化をしよう!
出典:日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト公式サイト
熱中症について学ぼう:暑熱順化(【HP】https://www.netsuzero.jp/learning/le15)

▼暑熱順化(しょねつじゅんか)とは
暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。
暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります。

◇暑熱順化による体の変化
〇暑熱順化できていない時
・皮膚の血流量が増えにくく、熱放射しにくい
・汗に含まれる塩分が多く、ナトリウムを失いやすい
・体温が上昇しやすい など
「熱中症になりやすい状態」

〇暑熱順化できている時
・皮膚の血流量が増えやすく、熱放射しやすい
・汗に含まれる塩分が少なく、ナトリウムを失いにくい
・体温が上昇しにくい など
「熱中症になりにくい状態」

※暑熱順化ができても、数日暑さから遠ざかると暑熱順化の効果はなくなってしまいます。
自分が暑熱順化できているかをいつも意識し、暑熱順化できていない時には、特に熱中症に注意しましょう。

▼暑熱順化に有効な対策
日常生活の中で運動や入浴をし、汗をかき、体を暑さに慣れさせましょう。
個人差もありますが暑熱順化には、数日から2週間程度かかります。
暑くなる前から暑熱順化のための動きや活動を始め、暑さに備えましょう。

◇日常生活でできる暑熱順化するための動きや生活
〇ウォーキング・ジョギング(帰宅時に一駅分歩くなど)
ウォーキング運動目安…30分
ジョギング運動目安…15分
「頻度目安」週5回

〇サイクリング
運動目安…30分
「頻度目安」週3回

〇適度な運動(筋トレやストレッチなど適度に汗をかくもの)
運動目安…30分
「頻度目安」週5回~毎日

〇入浴(シャワーだけでなく、湯船に入るもの)
「頻度目安」2日に1回

※上記はあくまで目安となります。個人の体質・体調、その日の気温や室内環境に合わせて無理のない範囲で行ってください。運動時は水分や塩分を適宜補給して、熱中症に十分注意してください。

【2】深部体温をコントロールしよう!
イラスト出典:日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト公式サイト

▼深部体温とは
人の体温は、手足など体の中心から離れ、外環境の影響を受けやすい「皮膚温」と、脳や臓器など体の中心の機能を守るために一定に保たれる「深部体温」があります。熱中症の症状の中でも、意識がもうろうとする、頭痛、吐き気、体のだるさ(倦怠感)といった症状が現れた場合は、深部体温の上昇により、脳や消化器官、肝臓に影響が出ている可能性があります。

〇冷たい飲み物を飲む
体内で熱が多く発生する状況では、冷たい飲料(5℃~15℃)を飲むことが熱中症の予防・対策につながります。

〇手のひらを冷やす
運動時や運動後、暑さを感じる帰宅後などに、手のひら(可能であれば肘まで)を水に浸けるなどして冷やし、深部体温を下げることが、熱中症の予防・対策につながります。

【3】特に注意が必要な人を知ろう。
イラスト出典:日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト公式サイト

〇子ども
特に体温調節機能が十分に発達していない乳幼児は、大人よりも熱中症にかかりやすいといわれています。

〇高齢者
高齢者の方は温度に対する感覚が弱くなるため、室内でも熱中症にかかりやすいといわれています。

〇屋外で働く人
屋外で長時間にわたり作業するような職業に従事している方は、夏場は常に熱中症の危険にさらされています。

〇激しいスポーツ
気温や湿度が高い中で運動する際には、運動の仕方や水分補給などに注意が必要です。いつも以上に熱中症予防・対策を心がけましょう。

〇室内で過ごす人
室内にいても、条件によっては熱中症になることがあります。
室内でも熱中症の対策をしましょう。

■気温の異常な上昇がもたらす環境変化の中で、私たちが健康を守りながら安全に夏を乗り越えるためには、適切な対応が欠かせません。本特集でお伝えした内容をぜひ日々の生活に活かしていただければと思います。近年の異常気象に対応するためには、「自分の健康を守るだけでなく、周りの人たちの安全にも目を向ける」という意識を持ち、地域で助け合いながら取り組むことが大切です。近所で暮らすご高齢の方や幼いお子さんが元気に過ごせているかも気にかけてみてください。協力して予防策を講じることで熱中症リスクを低減させることができます。
夏は本来、自然を感じたり、楽しいイベントを満喫できる季節ですが、環境の変化に対する注意も必要不可欠です。ご自身の体調管理も忘れず、快適な夏をお過ごしください。皆さんにとって楽しい思い出でいっぱいの季節になることを願っています。