くらし 金澤市政4期目スタート

任期満了に伴う雲仙市長選は昨年12月22日に投開票され、現職の金澤秀三郎氏が4期目の当選を果たしました。雲仙市で市長選があったのは19年ぶりです。
1月14日、金澤市長は市役所に4期目の初登庁。玄関で花束を受け取り、「ありがとうございます」とお礼を述べ、拍手で職員らの出迎えを受けました。
吾妻町ふるさと会館であった就任式では「市政20周年という節目の年であり、今後の市政の在り方を考える重要な1年。これまでの取り組みについて継続と改革を加速していく」と抱負を述べました。
※就任あいさつは雲仙市ホームページで確認できます。

○雲仙市長選挙開票結果(敬称略)

◆市長訓示
1月14日の市長就任式に際し、訓示がありました。全文を掲載します。

昨年末の仕事納め式の際にも、取り急ぎ申し上げましたが、職員の不祥事が立て続けに発生しており、市民の皆さまから信頼を失っております。
これまでも、この事態を危機的状態と捉え、緊急の市長訓示を行うとともに、職員及び会計年度任用職員の全職員を対象にした公務員倫理研修を実施するなど対策を講じている中で、このような事件が発生したことは、誠に遺憾であり、市民の皆さまの信用を著しく損なう行為で残念で仕方ありません。
今年度に起きた懲戒処分の多くは、業務中に嘘や偽りがあったことに起因して発生した事案ばかりで、嘘や偽りは、真実を隠すための手段であり、故意で大変悪質です。「ひとつの嘘を本当らしくするためには、いつも7つの嘘を必要とする」という名言があります。つまり、噓をつくと、またその嘘を隠すために嘘を重ねていくという意味だと思います。虚偽報告は、組織内の信頼関係を崩壊させるだけでなく、業務の適正な遂行を妨げるものです。
平成25年、今から12年前、私が市長に就任させていただき、初めて職員皆さんを前にして挨拶をさせていただいた中でお願いした3つのことがあります。
1つは嘘をつかないでください。どんなに厳しい、どんなにひどい現実がそこに横たわっていようとも、ありのままを伝えてください。そこからしか何も始まりません。
2つ目は、悪い情報は1秒でも早く、トップである市長に伝えてください。もし今皆さんが胸の中に抱え込んでおられる、そういった情報があれば、本音を言うと、今日中に全部吐き出して私に伝えてください。
最後3つ目は、これは中に入らないとよくわからないですが、行政の仕事というのが、使えるお金は少なくなるし、スタッフは少なくなるし、仕事の量は減らないだろうし、大変だろうと思います。できるだけ事を省く努力をしたいというふうに思います。
改めて、この3つについて、確認いただき、市民の方々の顔を思い浮かべながら、業務に当たっていただきたいと思います。
何度も申し上げてきておりますが、市職員は全体の奉仕者として、公共の利益の増進を図るため、市民全員のために職務の遂行に専念しなければならず、それが職員の使命であり、その対価として給料などを得ています。
自身の業務において、嘘や偽りはないか、市民に説明できない仕事をしていないか、信頼を裏切ることにならないか、人に言えない、説明できないような行動や思いがあるとしたら、ただちにやめてください。
業務遂行においては、困難から目を背けず、逃げず、隠さず、嘘つかずに真正面から仕事に当たってください。
我々は組織の人間です。自分ひとりで対応できないときは、助けてと周りに頼ってください。相談してください。
また、職員の中には、相談が苦手な方がいると思いますので、上司や周りの職員においては、相談しやすい雰囲気づくりや声掛けをお願いします。
私たちの仕事は、市民の生活をより良くするために存在しています。そのためには、誠実さ、透明性、そして倫理的な行動が不可欠です。公務員として皆さん一人ひとりが、職務に対して高い倫理基準を持ち、誠実に取り組んでください。
一日も早い市民の皆様の信頼回復に向けて職員が一丸となり、全力で取り組み、二度とこのようなことが発生しないよう強く自覚することを求めます。

雲仙市長 金澤 秀三郎