くらし 令和7年度当初予算(1)

■1年間のお金の使い方が決まりました
「令和7年度当初予算」
3月に行われた町定例議会で、本年度1年間(4月~令和8年3月)のお金の使い方が決まりました。目まぐるしい社会情勢の変化に柔軟に対応しながら、「自立と協働が織りなす元気あふれるまち三股」という目標に向け、町民の皆さんがより快適に生活できるための予算編成です。今号では、その予算の概要と主な事業を紹介します。

◆木佐貫町長が施政方針を表明(令和6年3月3日)
○五本松交流拠点施設整備事業中心市街地の再整備事業
「まちづくり合同会社」を中心に五本松交流拠点施設整備事業のねらいである「暮らしが息づく場をつくり、三股の暮らしの魅力を高める」場づくりを、早期に着手できるよう関係機関と調整しています。
また、都市再生整備計画に基づき、中心市街地として位置付けた三股駅と町役場、文化会館および五本松団地跡地を結ぶエリア内の「歩きやすいまち」、「歩きたくなるまち」の実現に向けた検討を進め、町民の皆さまや有識者の意見を踏まえた道路、公園などの整備方針を定めたところであり、この方針に基づき、交流拠点施設整備事業の進捗にあわせながら、エリア内の道路、公園などの整備を進めます。

○デジタル化の推進
情報通信技術の飛躍的な進歩やマイナンバーカードの普及率の向上に伴い、これまで住民票などのコンビニ交付やコピー機としても使えるマルチコピー機を庁舎内に設置してきました。また、窓口利用者が、申請書などを「書く」労力を減らし、滞留時間を減らすことを目的に、「書かない窓口」を開設してまいりました。
今後も三股町DX推進計画に基づいたデジタル化を進めることで事務事業の効率化を図りつつ、町民生活の利便性向上を目指します。特に、令和7年度は、AIを活用した「くいまーるバスの運行」、「防災情報の多言語化」、「音声の文字起こし」により、さらなる住民サービスの向上に努めます。

○子育て支援
子育て支援策としましては、令和6年4月から、制度上第一子保育料無償化を認可外保育施設なども対象とする利用料負担軽減事業を開始しました。今後は、県の新年度事業を利用した、「制度上第二子」の保育料負担軽減を検討するとともに、要望の多い病児・病後児保育について定員枠の拡大を図ります。

○ゼロカーボンシティみまた
地球温暖化防止として取り組む「ゼロカーボンシティみまた」の実現に向けては、公募により選定した民間事業者と連携し、令和6年度からおおよそ5カ年を目途に、二つの柱で構成する「脱炭素化推進事業」に着手いたしました。
柱の一つとして、役場、小・中学校、総合福祉センター「元気の杜」、総合文化施設や町体育館など、電力需要の多い公共施設への太陽光発電設備や蓄電池の導入、照明のLED化を進めてまいります。
もう一つの柱として、町民及び町内事業者向けに、太陽光発電設備と蓄電池のセット、省エネ機器の導入への補助事業を進めてまいります。いずれも、町が目標とする二酸化炭素排出量の抑制による脱炭素化推進と同時に、電力の自給自足を推進することで、停電時の電力確保が図られるなど「災害に強いまちづくり」にも繋がるものと考えております。

○ふるさと納税
応援事業者の新規開拓に努め、返礼品の新規開発、改良への支援を行い、充実を図るとともに、町内外にふるさと納税を通してまちの魅力や特産品のPRに努めます。

■住みやすいまちをつくるための「大切な予算」
令和7年度の一般会計予算は、昨年度と比べて18億4000万円増の145億6000万円となりました。この増加の理由としては、脱炭素化推進事業や総合文化施設特定天井耐震改修事業などの実施により投資的経費が11億7112万円の増となったほか、施設型給付費や児童手当の拡充などにより扶助費が3億2637万円の増、システム標準化関連クラウド利用や人件費を含む物価高騰などにより物件費が1億4043万円の増となったことなどが挙げられます。
本年度も、生活全般の施策を経理する「一般会計」と、国民健康保険事業や介護保険事業などの特定事業を経理する「特別会計」によって、まちの特性を生かしつつ将来の成長に繋がる予算編成を行いました。行政サービスに偏りが出ないよう配慮しながら、各種基金(貯金)など限られた財源を、将来にわたって効果的に活用できるよう、事務事業の取捨選択を行いました。
今後も、各種基金や借入残高を考慮しながら、将来に不安を与えない財政運営を行います。また、子育てしやすい環境づくりや移住定住に繋がる各種施策を行い、魅力あふれるまちづくりを行っていきます。

◆用語説明
○義務的経費…制度的に支出が義務付けられている経費。
・人件費…職員給与、議員・非常勤職員報酬など。
・扶助費…高齢者、児童、障害者などに対して行う支援のための経費。
・公債費……町の借金などを返還する経費。

○経常的経費…毎年度持続して固定的に支出される経費。
・物件費…賃金、旅費、交際費、需用費などの経費。
・繰出金…一般会計、特別会計、基金の間で、相互に資金運用をするための経費。

○投資的経費…各種社会資本整備など支出の効果が長期にわたる経費。