くらし 若者と考える選挙(2)

共感できる意見、新鮮な意見、その生の声を届けます。
【若者の選挙への“本音”】

社会が抱えるさまざまな課題に対し、SNSなどを通じて声を上げる若者も、選挙となると、結局投票に行かない人が多いという現状があります。
これからの日本を背負う10代・20代の若者たちは、選挙をどのように考えているのでしょうか。

■若者は考える
今回、第一工科大学、第一幼児教育短期大学、鹿児島高専の学生12人に協力してもらい、選挙に対する生の声を聞きました。
―選挙に対するイメージを教えてください。
・生活に関わるとても大事なイベント。国全体が盛り上がっているような感じがするので、その様子を見ていて楽しい。
・政治という難しい言葉が先行して、何となく敬遠してしまう。
・選挙カーの音量が迷惑。
・良くも悪くも知名度勝負。人気投票のようになってしまう気がして、無意味に感じる。
・若者への政策が少ない。
・選挙のたびに政治家の不祥事が報道されている気がするので、ネガティブなイメージ。

―投票に行ったことがありますか。その理由も教えてください。
・国民の義務と考えているので、必ず行くようにしている。政治に対して意思表示ができる数少ない場だし、将来の自分のためになると信じているから。
・行ったことがない。政治の考え方に自信がない自分の一票に責任が持てないのと、誰が選ばれても社会は変わらない、と今の政治に対して諦めている部分があるから。
・都合が合えば行く。選挙よりプライベートを優先してしまうから。選挙への固いイメージのせいで、無意識に優先順位を下げているのかもしれない。
・行ったことはない。そもそも投票の仕方が分からない。
・選挙には行っている。行きなさいと言われるので、政治に参加したいというよりは惰性で行っている感覚。

―どうすれば選挙に興味を持つ人が増えると思いますか。
・学校や公共施設などで出前授業など啓発運動を積極的に行い、選挙というテーマに触れる機会を増やす。
・候補者のこれまでの選挙公約の達成率を明示する。当選した人がどんな仕事をしているのか分からりにくいことが、選挙に興味を持てない理由の一つだと思う。
・候補者が自身の人となりをもっとアピールする。選挙公約も大切だが、候補者を身近に感じられる生い立ちや趣味などをもっと知ることができれば、親近感が湧いて応援したくなると思う。
・若者の考えや行動に影響を与える有名人が、投票を呼び掛ける。
・選挙公約を読むことに大変さを感じる。一目で公約が分かる掲示を増やせば、多くの世代の目に留まるのでは。

■選挙を義務と考える人もいれば、責任を感じるが故に投票しないなど、その考え方はさまざま。最初、選挙には関心がないと言っていた学生も、自身の考えと向き合い、その思いを声にしてくれました。
私たちの未来を決める選挙。あなたの一票で未来は変わります。その一票の価値や、それぞれの『選挙観』について、家族や友人と一緒に考えてみませんか。