- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県伊佐市
- 広報紙名 : 広報いさ 2025年8月1日号
◆子どもの育ちとメディア※
※メディアとは…テレビやDVD、電子ゲーム、スマートフォン、タブレット端末などの電子映像メディア機器を指す
赤ちゃんは大人とのやりとりを通して育ちます。おっぱいを飲みながら、お母さんの顔を見ると優しく微笑んでくれる、おむつが汚れて泣くと「きれいにしようね」と言って替えてもらい気持ちよくなる。こういった『気持ちを訴えて応えてもらう』という体験を繰り返すことで自分は愛されていると感じ、人を信じる心(基本的信頼感)が生まれ、養育者との間に強い心の絆(愛着)が育まれます。
ところが、スマートフォンやタブレット端末、電子ゲームなどの普及で親子の触れ合う時間が奪われている現状にあります。
例えば、ぐずっている赤ちゃんにスマホの動画で対応している、同じ部屋にいても大人はSNSや動画サイトを見て子どもが一人で遊んでいるなど…。このような状況が続くと、子どもの成長発達に悪影響が及びます。
・親子の触れ合う時間が減ることで愛着形成が妨げられる(乳幼児期の愛着形成は、その後の対人関係やメンタルヘルスに大きな影響を与えると考えられている)。
・メディアづけになると、夜遅くまで起きている、睡眠時間が短くなる、朝起きられない…など、生活リズムの乱れにつながる(睡眠障害は不登校の大きな原因の一つ)。
・外遊びが減ることで運動不足に陥り、結果として体力・運動能力の低下につながる。
生活に密接しているメディアですが、子どもにとっては「問題」となるケースが多いのが現状です。日本小児科医会は子どもとメディアについて「5つの提言」を出しています。子どもの健康的な発達を促すためにも、できることから取り組んでみませんか。
◇5つの提言
1 2歳までのテレビ・DVDの視聴は控えましょう。
2 授乳中、食事中のテレビ・DVDの視聴はやめましょう。
3 すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。
4 子ども部屋にはテレビ、DVDプレイヤー、パソコンを置かないようにしましょう。
5 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。
(公益社団法人 日本小児科医会 子どもとメディア対策委員会)
問い合わせ:こども課こども健康係
【電話】23-1311(内線1213)