- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県知名町
- 広報紙名 : 広報ちな 2025年6月号
◎今回のテーマ
ゴミも宝の山~資源循環でゼロカーボンアイランドへ~
脱炭素社会の実現に向けた取組みについてシリーズ化し、町民の皆さんに「ゼロカーボンアイランドおきのえらぶ」を分かりやすくお伝えします。
説明するのは、「むねりん。」こと企画振興課地域活性化企業人藤原宗徳さんです。
【POINT 01】
◆ゴミも宝の山!島の資源化可能性
沖永良部島では、日々出るゴミが実は〝宝の山〞なんだ。今まで島外から購入した紙やプラスチック、金属などを燃やしたり、処理のために再び島外へ出していたけれど、しっかり分別すればリサイクル可能なんだよ。島内で資源として活かせれば、輸送によるCO2排出も減らせるし、島の資源として循環させることができるんだ!
【POINT 02】
◆島外依存から脱却!リサイクルで環境も家計も優しく
これまでゴミの処理コストや輸送費用は町の大きな負担になっていたんだよ。リサイクルを進めれば、処理費用を抑えつつ再生資源を島内循環させられるから、環境負荷を軽減しながら家計の負担を減らすことにもつながるよ。年間の処理費用を削減できれば、その分を他の町民サービスに回せるようになるよ!
▽町が検討中の3大資源循環施策
1.BDF(バイオディーゼル燃料)
使用済み天ぷら油などの廃食油を精製して、代替ディーゼル燃料のBDFをつくる検討を進めているんだ。廃食油は下水管のつまりを引き起こす原因にもなるから、BDF化すればトラブル解消andカーボンニュートラルで脱炭素に貢献できるよ!
2.廃プラスチックの燃料化
海岸に漂着するプラスチックごみや使い捨て容器を集めて、〝燃料〞として活用する方法を検討中なんだよ。年間で島にはたくさんのプラスチックごみが流れ着くけど、それを燃料にできれば、今まで燃やして処分していたプラスチックごみを燃やさずに済むからCO2排出を抑えられるんだ。今まで買っていた化石燃料も買わなくてよくなるから経済面での効果にも期待だね!
3.メタンガス製造
廃棄された農作物や生ゴミを発酵させて、都市ガスに近いメタンガスをつくる実験を計画中だよ。最近開発された雑草などもメタン化できる画期的な技術で、調理の際の火力利用や発電用燃料としての可能性を探っているんだ。さらに、島内資源を循環させることで、このメタンガスを災害時の非常用燃料として備蓄・活用でき、島のレジリエンス※向上にもつながるよ!
※レジリエンスとは「回復力」や「復元力」のこと。災害や危機が起きても、素早く元の状態に戻る、あるいはより良い状態に適応する力を指すよ。たとえば、台風が来ても電気や水道がすぐに復旧できたり、自分たちで燃料を確保できたりする能力のことなんだ。
※詳しくは本紙P.6をご覧ください。
◎これらの施策はまだ検討段階だけど、島民みんなで協力すればゴミが資源へと生まれ変わるサイクルをつくれるんだ。みんなも持続可能な循環型離島づくりに協力してね!