文化 首里高生が行く!!

■首里巡検~馬場と泡盛編
◇崎山馬場(さちやまうまうぃー)
崎山馬場は崎山町にある馬術訓練場で、首里八景の詩にも描かれています。東西約200mに延びる直線道路では馬術訓練の他、速さではなく馬の美しさを競う「琉球競馬」という娯楽も行われていました。首里にかつてあった馬場跡として、他にも「平良真地跡」と「松崎馬場跡」と「識名馬場跡」があります。
〔首里崎山町1丁目31〕

◇瑞泉酒造株式会社(ずいせんしゅぞうかぶしきがいしゃ)
首里崎山の城下町で1887年に創業した瑞泉酒造では伝統的な蒸留酒である泡盛を生産しています。その昔、首里王府は高い品質を保持するため、首里三箇と呼ばれる、崎山・赤田・鳥堀でのみ泡盛の製造を許可し厳しい管理下におきました。
現在、泡盛は主にタイ米を原料とし、焼酎や日本酒と違い、黒麹菌のみを使って製造します。独特の風味と香りが特徴で、熟成によって風味が深まります。日本酒、本格焼酎などの「伝統的酒造り」のひとつとして、泡盛は2024年12月に無形文化遺産に登録されました。
〔首里崎山町1丁目35〕

■高校生’s eye
崎山馬場は今では東西に直線に伸びた道路になっていますが、琉球国時代の古風な雰囲気を感じました。実際に訪れるまで琉球国時代の馬場の存在を知りませんでしたが、馬場としての役目が終わった後も綱引きなど、その地域の人々の文化を受け継ぐ場所となっていて、とても素敵なことだと思いました。
瑞泉酒造で私たちが着目したのは、お酒の製造後に残る酒かすです。この酒かすは再利用も可能で、SDGsについて考えるきっかけになりました。泡盛は無形文化遺産に登録されましたが、県民の認知度や興味関心が低いという課題点が見えてきました。知らない事だらけで、改めて私たちは無関心だったと思いました。地元の人々ともっと密接に関わり、私たちが琉球・沖縄の歴史や文化を大事に守り抜いていかないといけないと考えさせられました。
このように、私たちが知らないだけで昔から残っている場所が他にも沢山あると思うので、まずは自分の住む地域から琉球・沖縄の歴史や文化に関する場所を探し、その文化的価値や歴史的背景を伝えていきたいです。
担当:首里高等学校 伊敷玲海、國吉叶乃、平良茉依、仲里芽依、新田夏月、平田菜乃華