くらし 地方のかがやき 鹿児島県 鹿児島市(1)

■「ICTで住みよいまち」を掲げる南九州の拠点都市

市街地からわずか4kmの場所にある活火山が鹿児島市のシンボル桜島です。桜島では、ダイナミックな火山の景観を満喫できクロスバイクやカヤックなどのアクティビティも楽しめます。
鹿児島市は歴史のロマンにあふれたまちでもあり、薩摩・大隅・日向を治めた島津氏の城下町として栄え、幕末には藩主島津斉彬(なりあきら)により反射炉やガス灯、洋式帆船が造られ、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産である旧集成館と寺山炭窯跡、関吉の疎水溝が残されています。
南九州一の繁華街の天文館や平川動物公園、観光農業公園グリーンファームなど観光資源も多く、また市内に温泉源泉が約260か所もあり、銭湯でも温泉を楽しめます。みなと大通り公園は年末のイルミネーションが名物。桜島や錦江湾など世界に類を見ない自然景観を生かした夏の夜の一大イベントとして、かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会を開催予定です。

◇火山と共生するまち
温泉、農作物、景観などの恵みを受けながら活火山の近くに60万人が暮らす鹿児島市は「あなたとわくわく マグマシティ」を合言葉にシティプロモーションに取り組んでいる。「マグマ」には、まちや人の熱量の意も。

◇食のまち
黒牛や黒豚、ぶり、かんぱち、焼酎、お茶、さつまあげ、鶏飯など鹿児島市は美味の宝庫。大きな物は 30kg を超える桜島大根、直径5cm 足らずの桜島小みかんはいずれも桜島の名産品。

◇歴史のまち
薩摩藩には若者が子どもを指導する郷中(ごじゅう)という仕組みがあり、有為の人材が育った。西郷隆盛や大久保利通らが生まれ育った市内には彼らの銅像や石碑が点在。写真は五代友厚や町田久成など薩摩藩遣英使節団の像「若き薩摩の群像」。

◇かごしま黒豚(くろぶた)
さつまいもを食べて育った黒豚。歯切れがよく柔らかい、肉質がしまりジューシー、甘みを感じ旨みが多い、脂がべとつかず、さっぱりしているのが特徴。

◇仙巌園(せんがんえん)
島津氏19代当主光久が築いた島津家別邸。雄大な桜島を築山、錦江湾を池に見立てたスケールの大きな庭園を飾るのは四季折々の花々。11月には菊まつりを開催。

◇月讀(つきよみ)神社
1,300年の歴史を有すると伝わる月讀神社。小さな展望台からは桜島と錦江湾、市街地を一望できる。

◇いおワールドかごしま水族館
約800種1万点展示。九州で唯一の世界最大の魚ジンベエザメやカツオなどが群泳する黒潮大水槽は圧巻。うみうし研究所やクラゲ回廊など珍しい展示も。

◇西郷隆盛銅像
没後50年祭記念として鹿児島市出身の彫刻家で渋谷の忠犬ハチ公の制作者でもある安藤照が完成させた銅像。城山を背景に陸軍大将の制服姿で立つ。道路をへだてた撮影スポットからは愛犬の像と一緒に撮影できる。

◇維新ふるさと館
幕末の薩摩と明治維新を映像・ジオラマ・ロボットなどを使って紹介する歴史観光施設。

◇白熊
かき氷に練乳やフルーツや小豆などを彩り盛りつけた鹿児島市発祥の氷菓。コンビニチェーンが全国展開するほどの人気。

◇おはら祭
毎年11月2日・3日に行われる南九州最大の祭り。民謡「おはら節」や「鹿児島ハンヤ節」などに合わせた総踊りを中心にダンスや伝統芸能などの催しが行われる。天文館一帯は祭り一色に。

※写真は本紙をご覧ください。

◎Kagoshima-City Profile
九州の南端、鹿児島県本土の中央部に位置する鹿児島市。明治4年の廃藩置県とともに県庁所在地となり、以来、政治・経済・社会・文化などの都市機能を集積。南九州の拠点として発展してきた。平成8年に中核市に指定。

人口:582,717人(令和7年1月1日現在)
面積:547.61平方キロメートル
【URL】https://www.city.kagoshima.lg.jp/

■「行かなくてもいい市役所」に向けて一歩ずつ

より住みよいまちにしていくため、職員にはICTを軸に仕事の仕組みを変え、市民サービスの向上を図ろう、と言っています。まずは身近な行政サービスを便利にする。情報システムを標準化する。さらにマイナンバーで本人認証する独自サービスを載せられるようにする。こうしたロードマップを描き、「行かなくてもいい市役所」に向け、一歩ずつ進んでまいります。

鹿児島市長 下鶴隆央(しもづるたかお)