- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道旭川市
- 広報紙名 : こうほう旭川市民「あさひばし」 令和7年8月号
本市でも、人生の最終段階の時期を、住み慣れたご自宅等で過ごす方が増えています。ご本人が希望する医療やケアを受けながら安心して過ごすことができるよう、寄り添い、支える医療専門職が活躍しています。今回は、在宅医療の現状と、訪問診療医、訪問看護師や医療分野を志す方々の思いをお伝えします。
■在宅医療ってなに?
自分らしい生活を続けられるよう、療養しているご本人の日常生活を支える医療のことをいいます。在宅医療では、病院や診療所と同様の医療サービスを自宅等※で受けることができます。※自宅、有料老人ホーム、グループホームなど。
▽在宅医療の提供体制
『「在宅医療をご存知ですか?」リーフレット』(厚生労働省)を基に編集
▽在宅医療で受けられる主な医療サービス
訪問診療:通院が困難な方の自宅等に医師が訪問し、診療を行います。
訪問看護:看護師等が自宅等に訪問し、安心した生活を営めるよう処置や療養中の世話等を行います。
訪問リハビリテーション:通院が困難な方の自宅等に理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問し、運動機能や日常生活で必要な動作を行えるように、訓練や家屋の適切な改造の指導等を行います。
訪問栄養食事指導:管理栄養士が自宅等に訪問し、病状や食事の状況、栄養状態や生活の習慣に適した食事等の栄養管理の指導を行います。
訪問薬剤管理:通院が困難な方の自宅等に薬剤師が訪問し、薬の飲み方や飲み合わせ等の確認・管理・説明等を行います。
訪問歯科診療・訪問歯科衛生指導:通院が困難な方の自宅等に歯科医師・歯科衛生士が訪問し、歯の治療や入れ歯の調整等を通じて食事を噛んで飲み込めるよう支援を行います。
▽在宅医療の需要が増える
医療・介護ニーズを有する85歳以上の高齢者の増加によって、全国的に在宅医療の需要が高まっています。
国では、2020年から2040年にかけて、85歳以上の在宅医療の需要が62%増加すると想定しています。本市における死亡場所の推移をみると、自宅等で亡くなる方が10年間で約2倍に増加しており、今後もさらに伸びていくと予想され、在宅医療の需要がますます高まる見込みです。
◎旭川市の将来推計人口(人)
出典:「日本の地域別将来推計人口令和5(2023)年推計」(国立社会保障・人口問題研究所)(【URL】https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/t-page.asp)(2025年7月22日に利用)
「日本の地域別将来推計人口令和5(2023)年推計」(国立社会保障・人口問題研究所)(【URL】https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/t-page.asp)を加工して作成
◎旭川市の死亡総数と死亡場所の推移(人)
出典:旭川市保健衛生年報
▽相談できる窓口はありますか? 相談窓口のご案内
「在宅医療を受けたい」「どのような支援を受けられるか知りたい」方はまずは主治医へご相談ください。
また、本市では在宅生活を継続するための医療・介護サービスを利用したいときの相談先等をまとめたガイドブックを発行していますので、ご参照ください。
◎旭川地域歯科医療連携室
旭川歯科医師会では、歯科通院受診が困難な方のため、歯科治療や口腔(こうくう)ケアに関する相談や訪問歯科診療の申込みの受付け・調整を行っています。