- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道富良野市
- 広報紙名 : 広報ふらの 2025年11月号 No.770
■令和7年度全国学力・学習状況調査結果報告
本市では、第1次富良野市教育振興基本計画の基本理念「自立と共生の未来を拓く心豊かでたくましい人を育む」のもと、教育の原点である知・徳・体の調和のとれた子どもたちの着実な育成を基本に「すべては子どもたちのために」を合い言葉に、子どもたちの無限の可能性を伸ばす教育の充実に努めてきました。今回の調査結果を受け、今後も、これまでの取組の成果を生かしつつ、児童生徒の確かな学びの定着に向けて着実な取組を継続するとともに、学校・家庭・地域が連携し学力向上に努めていきます。
〔調査結果の概要〕
小学6年生の国語、算数は全国平均と同等、理科は全国平均正答率を上回りました。中学3年生の国語、理科は全国平均正答率を上回り、数学は全国平均正答率と同等という結果になりました。このことは、次の取組の成果であると考えられます。
・道教委事業(授業改善推進チーム活用事業《令和2~4年度》・新しいかたちの学びの授業力向上推進事業《令和5年度~》)による小学校のTT指導、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善
・記述力向上に向け、大学教授を招聘した研修会の実施
・義務教育指導監の学校経営指導訪問における組織力向上に向けた指導助言
・教育局指導主事の学校教育指導における各学校の研修の充実に向けた指導助言
・教職員の加配による指導方法工夫改善の取組
・小規模校での個別最適化された学びの充実
・長期休業中の「学習サポート」による学習内容の着実な定着
・ICT支援員の巡回による各学校のニーズに応じたICTに係る校内研修の推進
・学校司書の配置による読書活動の推進
・特別支援教育支援員の配置
〔改善のポイント〕
調査結果を踏まえ、学力向上に向けた質の高い教育活動の展開を推進します。
・学校全体で推進していくため「学力向上推進委員会」を組織し、子どもの学習状況をきめ細かく把握し、指導の改善充実を図ります。
・児童生徒に身に付けさせるべき資質・能力を明確にし、単元や題材などのまとまりを見通して到達させるための手立てを講じ、1単位時間の授業を大切に実施します。
・目的や意図に応じて、自分の考えを書いたり、事象の成り立つ理由を説明したりできる場面を積極的に取り入れた授業を工夫します。
・授業中に子どもの理解の状況を丁寧に見取り、実態に即した意図的な働きかけを行います。
・児童生徒が「分かった、できた」を実感できる授業づくりを進めるとともに、1人1台端末を活用して、児童生徒の多様な学習の状況や興味・関心に柔軟に対応します。
・学校での学習の効果を高めるため、児童生徒の家庭学習の状況を的確に把握し、児童生徒や保護者に対して適切に支援するとともに、学習内容の確実な定着や家庭での学習機会を確保するための家庭学習や課題を設定します。
■子育てをがんばる保護者のみなさまへ応援リーフレット
調査結果に基づいた、家庭での学力を育てる9つのポイントを紹介しています。
・富良野市公式ホームページで公開しています。
〔令和7年度 全国学力・学習状況調査 概要〕
◇目的
・義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
・学校における児童生徒への教育指導や学習状況の改善・充実等に役立てる。
・以上の取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
◇対象者と内容
小学6年生・中学3年生を対象に国語、算数・数学、理科の教科。生活・学習習慣に関することを調査。
〔各教科の成果と課題(一部抜粋)〕
▽小学6年生
・国語
◇情報と情報との関係づけの仕方、図などによる語句と語句をの関係の表し方を理解し、使うことができている。
◆目的に応じて、文章と図表などを結び付けるなどして必要な情報を見つけることに課題が見られる。
・算数
◇示された資料から、必要な情報を選び、数量の関係を式に表し、計算することができている。
◆異分母の分数の加法の計算をすることに課題が見られる。
・理科
◇発芽の条件について、差異点や共通点を基に、新たな問題を見いだし、表現することができる。
◆水の蒸発について、温度によって水の状態が変化するという知識を基に、概念的に理解することに課題が見られる。
▽中学3年生
・国語
◇資料や機器を用いたて、自分の考えを分かりやすく伝えるように表現を工夫することができている。
◆目的に応じて、集めた材料を整理し、伝えたいことを明確にすることに課題が見られる。
・数学
◇素数の意味を理解することができている。
◆多角形の外角の意味を理解することに課題が見られる。
・理科
◇仮説を立てて科学的に探求する学習場面において、電気回路に関する知識及び技能を活用して、仮説が正しい場合の結果を予想することができている。
◆気圧に関する身近な事象について、気圧の知識を概念的に理解することに課題が見られる。
〔教科調査正答率(小学6年生 国語、算数、理科)〕

〔教科調査正答率(中学3年生 国語、数学、理科)〕

〔質問調査結果(小学生、中学生)〕

問合せ:教育支援課
【電話】39-2320
