- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道利尻富士町
- 広報紙名 : 広報りしり富士 令和7年6月号
六.脱炭素社会の取り組み
令和五年三月に「二〇五〇年に温室効果ガスの排出量または二酸化炭素を実質ゼロ」を目指すべく、礼文町と利尻町との三町共同によりゼロカーボンシティ宣言をし、令和六年四月に利尻富士町地球温暖化対策実行計画を策定しております。今年度は街路灯、鴛泊中学校体育館のLED化及び公用車二台をハイブリッド車に更新し、温室効果ガスの排出抑制に取り組むとともに、リシリコンブによるブルーカーボンによるCO2の吸収源対策により、脱炭素化に向けて取り組んでまいります。
七.地方創生関係
地方創生関係につきましては、現在の「第二期利尻富士町まち・ひと・しごと創生総合戦略」が令和七年度をもって期限を迎えることから、新たな総合戦略を策定し、石破内閣により起動した地方創生二.〇による、新しい地方経済・生活環境の創生に対応してまいります。
地方創生が十年を迎え、本町は消滅可能性自治体からは脱却となりましたが、今年は五年に一度の国勢調査の年となりますが、人口減少はなお続いていることから、各項目において触れているものもありますが、人口減少をさらに鈍化させるべく、地方創生二.〇の五本柱のひとつ「安心して働き、暮らせる地方の生活環境の創生」のもと、出産支援や子ども医療費の無償化、通学支援金の給付等十の事業を継続し、引き続き魅力ある地域づくりを進めてまいります。
八.本町の財政運営について
本町の財政状況は、議会や町民の皆様方の行財政改革に対するご理解とご協力のもと着実に進められており、財政健全化法に基づく四つの指標も、すべて国の基準をクリアしています。
令和七年度の予算は、人口減少の進展により益々厳しさが増すことが確実視される本町の財政状況の中で、限られた財源の重点的・効率的な配分に留意し、町民皆様の安心・安全な暮らしを最優先に予算編成を行ったところであります。
その中で、建設事業費は、一般会計で九億六千九百三十五万円、特別会計・公営企業会計では三億三百六十四万円の合わせて十二億七千三百万円となり、対前年度比十四.九%の増額を見込んでおり、これらの事業費によって地域の雇用、経済の好循環を促すための景気対策を講じようとするものであり、当初予算に捕らわれず、財源を確保しながら経済対策を進めてまいります。
また、財源不足を補うため基金を取り崩して充てることとしており、そのうち、全国各地の皆様からご厚意により寄せられている「ふるさと応援基金」五億五千万円を有効に活用すべく三十二の事業に充当いたします。
その結果、一般会計の予算規模は五十四億千七百二十万円とし、対前年度比二億八千九百六十万円増、率で五.六%の増額予算となっております。
また、特別会計では、今年度から温泉事業特別会計を一般会計へ引き継ぎましたが、介護職員住宅整備事業の実施等に伴い、港湾整備事業会計他六つの会計の合計で十七億八千三百七十三万四千円で、対前年度比一億千二百三十一万二千円の増額、簡易水道事業と下水道事業の公営企業会計の合計では四億五千四十一万二千円となり、一般会計と特別会計並びに公営企業会計を合わせた総額では七十六億五千百三十四万六千円とし、対前年度比四.〇%の増額予算としております。
職員体制については、令和七年度の一般職の採用見込みはなく、依然として体制の維持が大変厳しい状況にあるため、以前にも増して住民サービスの低下もあり得る事態となっておりますので、町民の皆様にはご理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上、令和七年度の町政執行に対する私の所信の一端と、主な政策を申し述べましたが、まちづくり創造総合計画も計画期間の終盤に差し掛かってまいりました。三つの基本目標である「豊かな自然と元気な産業を育てるまち」、「笑顔で暮らせる、住み続けたいまち」、「ふるさとを支える、人の魅力があふれるまち」を実現させるため鋭意専心して取り組んで参ります。
利尻富士町の発展、そして町民がゆとりと豊かさを実感して暮らせるよう、当初から提唱しております「町民が主役のまちづくり」を推し進め、利尻富士町が悠久のふるさとであり続けるよう、先頭に立って町政運営に取り組んでいく所存でありますので、町議会議員の皆様をはじめ、町民皆様の温かいご支援と、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、令和七年度の執行方針とさせていただきます。
■令和7年度建設事業一覧表 一般会計(単位/千円)