- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鹿追町
- 広報紙名 : 広報しかおい 令和7年9月号
一昨年、鹿追町と上川の愛別町で見つかった新鉱物が「北海道石」として登録され、大きな話題となりました。9月に、発見した研究グループの田中陵二さんに、とかち鹿追ジオパークのセミナーでお話しいただきます。詳細はHPをご覧ください。
然別湖付近の山中に、変わった鉱物で覆われている場所があります。鹿追の北海道石はその中から見つかりました。変わった鉱物の大部分はオパールで、温泉に含まれていた成分が過去に固まって出来たものです。オパールと聞くとキラキラした宝石と思うかもしれません。この場所のオパールも石の種類は宝石のオパールと同じですが、輝きはなく、宝石としての価値はありません。しかしながら、学術的には価値が高く、然別火山群のオパール産地として鹿追町の天然記念物に指定され、守られることになりました。
この「然別オパール」には特徴があります。それは、紫外線をあてると光る性質です。普通のオパールにはそうした性質はなく、なぜ光るのかは長年の謎でした。田中陵二さんは、光る原因の物質を突き止めました。そして、既知の鉱物・カルパチア石や新鉱物・北海道石が含まれていることを発見したのです。
田中さんは、子どもの頃から石が好きで、新鉱物の発見を夢見ていたそうです。また、専門は有機化学という分野で、北海道石の発見につながる分析技術を持っていました。セミナーでは発見の物語や石の魅力を存分にお話しいただきます。
問い合わせ:とかち鹿追ジオパーク推進協議会事務局(ジオパーク推進課)
【電話】67・2089