- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県久慈市
- 広報紙名 : 広報くじ 令和7年4月1日号 No.458
■消防団
火災や災害が発生したとき、いち早く現場に駆け付け活動にあたる消防団。地域防災に無くてはならない存在です。あなたも自分の地域を守る一員として、消防団で活動してみませんか。
消防団員は、日頃は自分の仕事などをしつつ、火災や災害が発生した際には現場に駆けつけて活動する非常勤の特別職地方公務員です。現場対応のほか、火災予防、啓発活動なども行います。
●消防署との違い
消防署は消防職員が常駐し、消防業務に従事する常備の消防機関です。それに対し、消防団は各地域に設置され、その地域に住んでいる人や勤務している人が所属しています。市の消防団員は消防職員の約10倍で、他の仕事をしながら有事の際は、自身の地域を守るために活動しています。
●消防団はなぜ必要か
大きな災害が発生した場合、市内のあらゆる場所で家屋倒壊や土砂崩れ、火災などが発生します。発災直後は、消防職員がすぐに駆けつけることができない場合があります。
消防団員はその地域で活動している人がほとんどで、いち早く現場に駆けつけ、対応に当たります。その地域に詳しいことも強みとして活動。消防職員だけでの災害対応は不可能であり、地域を守るためには、消防団の存在が必要不可欠です。18歳以上で、市内に居住か勤務している人であれば、入団できます。
●地域とのつながりを大切に
○久慈市消防団第10分団 団員 新村(にいむら)樹(たつき)さん(29)
令和5年4月に久慈市に転入し、地域おこし協力隊として活動していますが、初めて暮らす地域だったので、地元の人と繋がりを作りたくて令和6年1月に入団しました。実際に入団してみると、仕事以外では関わることがなかった地域住民の人に出会えたり、他の分団の人にも声を掛けていただいたりと、知り合うことができた人が増えて良かったと感じています。昨年は操法競技会にも参加。忙しく大変でしたが、賞をいただくことも出来て良い思い出になりました。
今後も地域の安全を守ることはもとより、地域との繋がりを大切に活動していきたいです。
●自分にもできることがある
○久慈市消防団本部 団員 中(なか)英之(ひでゆき)さん(28)
婦人消防協力隊として活動する母の訓練を見学した際に、ラッパ隊に誘われ入団しました。ラッパ隊の活動のほかにも機械器具の点検や行方不明者の捜索などに従事。入団する前は自分にはできない活動だと感じていましたが、活動してみると自分にもできることがあり、自分の役割を果たせるように使命感を持って団活動に取り組んでいます。
団員の皆さんとも楽しく交流しています。私は夜勤がある仕事をしていますが、訓練が終わると「これから夜勤に行ってきます」とあいさつするのが定番になり、温かく仕事へ送り出してもらっています。
●福利厚生
消防団員には、年額報酬のほか、出動ごとに報酬が支払われます。そのほか保障制度も充実しています。
○報酬
(1)年間…36500円(年2回に分けて支給)階級に応じて昇給制度があります
(2)災害時出動…活動時間に応じて2500円〜8000円
(3)平時の訓練…活動時間に応じて1000円〜5000円
(4)退職報奨金…20万円〜(5年以上勤務した人)
○保障制度
(1)消防団員等公務災害補償制度…団員が公務上の災害を受けた場合、団員または遺族に対し、災害によって生じた損害を保障します
(2)消防団員等福祉共済制度…けがでの通院や7日以上の入院なども給付の対象。遺族援護金や弔慰金などの共済制度もあります
●消防団協力事業所を認定します
久慈市では、消防団活動に積極的に協力し、地域の消防防災力強化に寄与する事業所を、消防団協力事業所として認定しています。
従業員のうち相当数が消防団に入団している事業所や就業中の消防団出動に配慮して有給休暇などを付与する事業所、災害時に資機材等を提供するなどして消防団に協力している事業所などが対象です。
認定を受けるには申請が必要です。詳しくは、防災危機管理課まで問い合わせください。
○認定事業所(認定順)
(1)宮城建設(株)
(2)(株)細谷地
(3)(株)小山組
(4)(株)金子デーゼル商会
(5)下舘建設(株)
(6)(株)藤森測量設計
(7)(有)谷地林業
(8)久慈地方森林組合
(9)南建設(株)
(10)北星鉱業(株)
(11)蒲野建設(株)
(12)(株)中塚工務店
問合せ:防災危機管理課
【電話】52‒2173