くらし 春の叙勲

政府は、令和7年春の叙勲受章者を発表しました。叙勲は、国家または公共に対して功労のある人に勲章が授与されるものです。

瑞宝双光章 郵政事業功労
藤原正志(まさし)さん 88歳 一関
元白石郵便局長。25歳のときに東京から帰郷し、千厩郵便局に就職。以後、盛岡や北上、宮古などの県内をはじめ、東北各地で10カ所の郵便局を巡り、主に保険業務に従事しました。「勤務してきた郵便局で職員に恵まれたことがありがたかったし、長い間みちのく二人旅をしてくれた妻への感謝の気持ちでいっぱい」と語りました。

瑞宝双光章 郵政事業功労
小野寺源七(げんしち)さん 75歳 藤沢
元日本郵政公社職員(特定郵便局長)。東京の京橋郵便局を皮切りに仙台市内で勤務し、平成3年に副局長として花泉郵便局に着任。同局や藤沢郵便局で局長を務め、平成22年に退職するまで市内で約20年間にわたり地域密着の局運営に努めました。受章について「育ててくださった皆さんと家族の支えのおかげ」と話しました。

旭日双光章 地方自治功労
橋本周一(しゅういち)さん 78歳 藤沢
元一関市議。平成11年、旧藤沢町議に当選し、市町村合併後も市議会議員を務め令和3年9月に勇退するまで22年9カ月間の議員生活。地域の声を吸い上げ、道路や交流館といったインフラ整備などに力を尽くしました。「家族をはじめ、支えてくれた皆さんの力があって今の私がある。ありがたい」と受章を喜びました。

瑞宝双光章 消防功労
吉田正弘(まさひろ)さん 70歳 東山
元一関市消防本部消防正監。昭和52年に両磐地区消防組合に消防士として採用され、消防課長、防災安全対策監兼防災課長、消防長などを歴任。自主防災組織の育成に努めるなど、防災力向上に力を注ぎました。「受章は指導してくれた先輩や後輩、同僚たちのおかげ。家族にも支えてもらった」と感謝しました。

瑞宝小綬章 保健衛生功労
鮱名勉(つとむ)さん 78歳 一関
元岩手県立磐井病院長。脳神経外科医。宮城県登米市出身で、大学卒業後に東北各地の病院で勤務した後、昭和59年に磐井病院に着任。平成24年まで12年間院長を務め、病院の移転新築や県内初の電子カルテ導入、緩和ケア病棟設立などに尽力しました。「医療は一人ではできない。先輩や同僚、後輩の助けがあったからこそ」と感謝しました。

●危険業務従事者
政府は、第44回危険業務従事者叙勲の受章者を発表しました。危険性の高い業務に精励した人に勲章が授与されました。

瑞宝単光章 消防功労
菅原幸道(ゆきみち)さん 76歳 千厩
元一関市消防本部消防司令。昭和44年に千厩町消防団常備部となり、両磐地区消防組合に身分移管。一関北消防署東山分署副分署長で定年退職するまでの約40年間、防災行政の運営に取り組みました。「若い頃に仲間と切磋琢磨(せっさたくま)してきた現場での経験を生かし、後輩の指導に力を入れてきた」と振り返りました。

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