- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県栗原市
- 広報紙名 : 広報くりはら 令和7年5月号
市民生活部健康推進課の増子主任栄養士に、運動がもたらす効果や、運動習慣の身に付け方を伺いました。
市民生活部健康推進課
増子 淳子 主任栄養士
■日々の小さな積み重ね
毎日を健康に過ごすためには「食事」、「休養」、「運動」の3つが大切です。市の住民健診の問診結果を見ると、食事や休養に気を使う人は年々増えていますが、運動習慣のある人は、まだまだ少ないのが現状です。
年代問わず、運動不足が続くと、生活習慣病や肥満のリスクが高まります。また、運動不足の期間が長いほど、将来、起立や歩行といった身体機能の低下や、要介護状態となるリスクも高まるため、なるべく早いうちから運動習慣を身に付けておくことが大切です。
また、適度な運動は質の良い睡眠を促す効果がある他、ストレス解消にも役立つため、心の健康のためにも積極的に体を動かしてほしいと思います。
運動といっても、大量に汗をかいたり、息が上がるほど激しい必要はありません。急に運動量を増やそうとすると、けがにつながりやすいため、なるべく少しずつ増やすようにしましょう。その他、体調が悪いときには無理をしないでください。
歩き方や、家事など、いつもの動きにひと工夫するだけでも、手軽に運動量を増やすことができます。この他にも、テレビやスマートフォンを見る時間の合間にストレッチをする、休みの日は少しでも外に出かけるなど、小さな行動を着実に積み上げていくことで、健康な未来につながります。
■頼れる存在は身近に
運動不足の解消にお勧めなのが、各地区で行われている元気アップ体操や、自主サークルによる運動教室への参加です。軽い運動やストレッチなどを学べる他、自宅でも取り組める内容が多くあります。また、近所の人と一緒に参加することで、地域ぐるみで健康の輪を広げられます。
さらに、市内各地の健康教室では、運動の専門知識や技術を持つ「健康づくり運動推進サポーター」が活動しています。市民の健康を支える心強い存在ですので、興味がある人は、各地区の保健推進室に問い合わせください。
この他、厚生労働省が発行している「アクティブガイド」では、年代ごとに生活に取り入れやすい運動が紹介されています。健康づくり運動推進サポーターの活動や、アクティブガイドを参考にしながら、まずは、1日10分多く体を動かす「+10」に挑戦してみてください。
◆今日からできる +(プラス)の運動習慣
日常生活の中のひと工夫で、手軽に運動量を増やすことができます。
▽掃除はいつも以上にキビキビと
窓拭きや雑巾がけなど、いつもよりテンポよく、動作を大きくすることで、運動効果がアップします。
▽外出時こそ運動のチャンス
商業施設内を隅々まで歩き回ったり、公園で思い切り体を動かしたりしてみましょう。
▽早歩きや大股歩きはメリットがたくさん
早歩きや大股歩きは、通常歩行よりも脂肪燃焼効果が高く、下半身の筋肉を鍛える効果もあります。
▽仕事の休憩時間にストレッチ
ストレッチをしたり、定期的に立ち上がったりすることで、体も心もリフレッシュできます。