くらし 希望ある未来を、次の世代へつなぐためにー鹿角市人口ビジョンを策定していますー

今、本市では人口減少が進み、地域にさまざまな影響が出始めています。
10年後、20年後のまちはどうなっているの。そんな未来の姿を市民の皆さんと共有し、共に行動につなげるために、市では令和2年の国勢調査を基に、「人口ビジョン」の策定を進めています。
このビジョンに基づいた、将来の方向性を、今後の施策に反映し、持続可能なまちづくりを進めます。詳しくは、本紙記載の二次元コードからご覧ください。

(図表1)総人口と年齢3区分別人口の推移と将来人口推計:

■加速する人口減少
本市の人口は、昭和30年をピークに減少が続いています。
図表1を見ますと、年少人口(15歳未満)と生産年齢人口(15〜64歳)は減少傾向にあり、ほぼ横ばいの老年人口(65歳以上)も令和7年以降は減少に転じる見込みです。
また、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、令和12年には生産年齢人口が老年人口を下回ると見込まれており、高齢化のさらなる進行が懸念されています。

■若者の流出が要因
本市の人口減少における最大の課題は、若年女性を中心とした若者の転出増加です。
平成27年の国勢調査までは、15〜24歳までの若者の転出が多く、25〜29歳の若者は、転入が多くなる傾向にありました。これは、進学や就職で市外へ出た若者が、卒業後にUターンしていたためと考えられます。
しかし、令和2年の調査では、20~24歳の女性が25〜29歳になった時の転入が初めてマイナスとなり、若年女性のUターンが大きく減少していることが明らかになりました。

■私たちが描く未来のかたち
▽若者が帰ってきたいと思えるまちへ
進学や就職で市外に出た若者が、また戻ってきたいと思える地域にするためには、一人一人が個性や培った能力を発揮できる、多様性を尊重し合う社会づくりが大切です。
若者がまちに魅力を感じ、働きたいと思える産業の創出や、働きやすい職場環境の整備を進めていきます。併せて、本市へのUIターンを促進し、本市と継続的に関わる「関係人口」を拡大していくことで、人口構造に良い循環を生み出していきます。

▽安心して子どもを持つことができるまちへ
多様な価値観や考え方を尊重し合い、若い世代の視点に立って、結婚や子育てに対する希望を育んでいきます。そして、その世代が「子どもを持ちたい」と望んだときに、社会全体で支えることで、その希望を実現できる環境づくりを進めていきます。具体的には、働きやすい職場を増やし、仕事と生活の両立を支える仕組みや、包括的な子ども・子育て支援に取り組んでいきます。

(図表2)鹿角市が施策を展開することで見込む人口の将来展望(人口ビジョン):

■若者が輝くまちへ
本市では、子ども世代、親世代、祖父母世代の人口のバランスを回復させ、人口構造を若返らせることで、持続可能な地域社会の実現を目指しています。
具体的には、これまで取り組んできた移住施策を今後も継続して進めていきますが、国全体で人口減少が進む中、その効果も次第に小さくなるものと見込まれます。
このため、本市では若者の転出を防ぐための施策に力を入れ、令和12年以降、15歳から39歳の転出者数をおおむね5%程度抑制することを目標としました。
図表2の人口の将来展望では、生産年齢人口の比率が老年人口を上回り続け、年少人口の比率も7%台後半を維持する社会を展望しています。
希望ある未来を、次の世代へつないでいくために。このまちの未来を一緒につくっていきましょう。

問合せ:政策企画課総合戦略室
【電話】30-0201