- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県喜多方市
- 広報紙名 : 広報きたかた 令和7年11月号 No.239
少子高齢化・人口減少により市税の大幅な増加が見込めず、普通交付税が減少する中、市総合計画などに基づく各種施策および「活力満ちる安心・快適なまち」実現のための施策を進めてきました。
しかし、新型コロナウイルス感染症や災害対応に加え、人件費・物価高騰による経常的支出の大幅な増加への対応などにより、財源不足を補うための財政調整基金残高は、合併後の最高額(平成29年度末約32億円)と比べ大幅に減少し、新たな行政需要や不測の事態への機動的な対応に苦慮する財政状況となっています。
財政運営では、真に必要な行政サービスに要する経費の計上を基本とし、全事務事業の見直しや、補助金の適正化等を前提とした予算編成、公共施設の統廃合等を進めてきましたが、十分な見直しに至らなかったことも、経常的支出増加の要因の一つです。
このままの状況が続いた場合、財政調整基金が枯渇する恐れがあることから、持続可能な財政運営に向けた財政健全化の取組を進めるにあたり、健全化の方針、目標、期間、取組項目などを示す「喜多方市財政健全化プラン」を令和7年9月に策定しました。このプランに従い、歳入確保と歳出削減を進めます。
令和7~9年度は、これまでの取組に加え、財政健全化に向けた「歳入の確保」「総人件費の抑制」「公共施設の在り方の見直し」「事業全般の見直し」「各種補助金等の見直し」および内部管理経費の徹底した削減に取組むことで、市民の皆さまが等しく受益する行政サービスは確保しつつ、「力強い産業人が輝く活力満ちる安心・快適なまち」の実現を目指します。併せて、新たな行政需要や不測の事態へ機動的に対応できるよう、財政調整基金残高の回復を図ります。
市民の皆さまには、厳しい財政状況を乗り越え、活力満ちる本市の未来のために、ご理解とご協力をお願いします。
■喜多方市普通会計決算(歳出)の推移(性質別分類)
単位:千円


令和2年度以降、歳出全体が高止まりしており、なかでも「人件費」、「物件費」、「補助費等」の歳出全体に占める割合が高い状況となっています。
■財政調整基金の残高推移(類似団体との比較)
単位:千円

本市・類似団体平均共に減少傾向にありますが、本市は著しく低いことから、早急な回復が必要な状況です。
また、県内他市との比較では、人口規模・産業構造によって、本市と同様に減少傾向にある団体が見られます。
■財政健全化プランの概要
□財政健全化の方針・目標・期間
健全化方針:基金繰入に依らない安定的・持続性の高い財政構造の実現
数値目標:財政調整基金残高を15億円以上の確保および基金残高確保のため、令和7年度以降一般財源10億円以上の歳出減
期間:令和7年度~令和9年度(3カ年度)
※期間中はプランの進捗管理と更新を行い、その結果等について公表します。
□財政健全化のスケジュール

取組効果による財政調整基金残高の見込み(単位:千円)
年度:令和6年度
年度末残高:553,948
↓
年度:令和9年度
年度末残高:1,500,578
□財政健全化に向けた視点・取組の進め方・目標額

問合せ:財政課 財政班
【電話】24-5213
