- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県古河市
- 広報紙名 : 広報古河 2025年8月号No.239
■[インタビュー]古河市で働くこと・受け入れること 外国籍人材の活躍と受け入れ企業の思い
●日本の言葉や文化を学び、仕事にも生かしたい
スタント・ヴィンセントさん(三桜工業株式会社)
大分県の大学に入学するため、6年前にインドネシアから来ました。卒業後、世界でも有数のシェアを誇る、自動車部品メーカーの三桜工業に就職できたことはうれしかったです。
○日本に来て苦労したこと
言葉が通じないことが一番大変でしたね。訪日前に独学で日本語を勉強していたのですが、契約関連の手続きなどはとても苦労しました。大学時代の友人とは今でも付き合いがありますが、困ったことがあると相談に乗ってくれ、生活する上で支えになっています。
○仕事について
三桜工業に入社した理由は、外国籍の人も多く働いているグローバルな企業だからです。現在は物流企画と生産再編推進チームに配属され、工場の生産と物流の流れを効率的に向上させる業務を担当しています。チーム内に1人、外国人の同僚がいますが、同じ境遇の仲間がいると心強いです。周りの人たちからの手助けもあり、楽しく仕事ができています。今後は、日本語検定試験を受けるなど日本のことをもっと勉強して、会社に貢献したいです。
○古河市の良いところ
古河市はとてもきれいで静かなまちです。公園もたくさんあり、特に古河公方(くぼう)公園は豊かな自然を感じながらゆったりとした時間を過ごせます。また交通の便も良く、都内に電車で約1時間で行けるのは魅力的ですね。古河花火大会が素晴らしいと聞くので、今年の夏はぜひ、会場まで行ってみようと思います。
○市民の皆さんへメッセージ
困っている外国人を見かけたら声をかけてあげてください。また、機会があれば私の故郷インドネシアにもぜひ、お越しください。自然が豊かでとてもすてきな国です。
●互いに学び、共に成長できる関係を構築する
HAMS(人事)本部長 産屋敷繁樹(うぶやしきしげき)さん
当社では外国籍人材の雇用を積極的に推進しており、国内拠点では、現在23の国と地域から来た社員が共に働いています。海外の拠点が多い当社にとって、外国籍社員の皆さんは現地との橋渡し役として重要な存在です。そのため、国籍や文化、価値観の違いを尊重し、多様な人材が力と個性を発揮できる職場づくりを大切にしています。
また、外国籍社員は、当社の成長だけでなく、地域社会においてもかけがえのない存在です。私たちは、個人・企業・地域社会が互いに学び合い、共に成長できる関係を築くことを目指して、日々取り組んでいます。
■やさしい日本語を使って伝わりやすく
●やさしい日本語って?
難しい言葉を分かりやすく簡単な言葉にするなどして伝わりやすくした日本語のことです。
・そのままの場合
今朝5時45分頃、千葉県東方沖を震源とするマグニチュード7.2の直下型地震が発生しました。大きな地震の後には必ず余震があります。引き続き厳重に注意するとともに、避難勧告が発令された際はただちに避難所へ避難してください。
わかりにくい
↓
・やさしい日本語にした場合
今日、朝の5時45分に、大きな地震がありました。後から来る地震があります。気を付けてください。指示が出たらすぐに安全な場所に逃げてください。
わかりやすい
○話すときに大切な2つのこと
・伝わりやすさ
・簡単な単語を使う
●同じまちで暮らす仲間として
日本人、外国人に限らず、慣れない土地での生活は多くの人が不安を抱えます。言葉が分からないからと壁をつくらず、自分から積極的にコミュニケーションを取ってみませんか。たとえ言葉が通じなくても笑顔であいさつをするだけで、お互いの距離が縮まるかもしれません。
外国人住民も地域社会の一員として生活し、共に古河市をつくっていく市民の一人。国籍の壁を超えて、みんなで多文化共生を目指していきましょう。
●「はさみの法則」を使ってみよう
●やさしい日本語クイズに挑戦
次の日本語を「はさみの法則」を意識してやさしい日本語に変えてみましょう
Q1 出身はどちらですか?
Q2 現金しか使えません
Q3 横になってください
Q4 飲食はご遠慮ください
Q5 折り返しお電話します
答え:
(1)どこの国から来ましたか
(2)現金だけ使えます
(3)寝てください
(4)食べたり飲んだりしないでください
(5)後で電話します