くらし 《特集》公共施設の新たな可能性

市では、公共施設マネジメントの取り組みの一環として、児童生徒一人ひとりにとってより良い学習環境の整備、地域の教育基盤の強化に取り組んでおり、閉校となった学校の利活用を進めています。遊休資産を活用することにより、新たな人の流れによる地域活性化や、草木の繁茂など環境の悪化を抑え、周辺の防犯も期待できます。
今月号では、令和5年3月に閉校した大花羽小学校と令和7年3月に閉校した鬼怒中学校の利活用の状況についてご紹介します。

■公共施設マネジメントとは?
市の公共施設※は老朽化が進み、財政状況が厳しい中で維持管理をしていくためには、多額の費用がかかります。そういった状況において市民の皆さんに持続的にサービスを提供するために、施設を計画的により効率よく維持管理するための取り組みです。さらに市では、公共施設などの整備・管理を、民間企業と連携し、民間ノウハウや技術を活用し、効率的にかつサービスの質を高める事業を進めています。
※公共施設とは、国や地方公共団体が整備・運営している施設のことで、学校や図書館、公民館などがあります。

■旧大花羽小学校
令和5年3月31日閉校
公募型プロポーザル方式による選定

校舎と敷地の一部を、シルバー人材センターの事務所と放課後児童クラブで利用しています。市は、未使用部分の体育館なども含めた施設全体を有効活用するため「酒寄造園(株)ドローン事業部」を選定しました。今後、ドローンやAI技術などの教育・訓練の場として活用されます。

▽事業者の思い
・酒寄造園(株)
総括部長 酒寄 浩さん
地域の歴史や想いがたくさん詰まった旧大花羽小学校を再び「人が集い、学び、成長する拠点」として再生したい思いから活用を決めました。ここを拠点に地域の若者など様々な人材に向けて、ドローンやAI技術の実践的な教育・訓練の場を作り、将来的に地域での新たな仕事創出や自立支援に繋げていきたいと考えています。地元の自主防災組織とも連携し、災害時でも頼れる施設づくりを目指します。

▽地域の思い
・大花羽地区 自主防災連絡協議会
石塚正樹さん
これからドローン事業は、農業や防災など様々な面で普及してくると思います。私は10年前の水害の時に物資の業務に携わりました。その時共助の大切さを感じました。今回大花羽地区自主防災連絡協議会が発足し、今後お互いに連携し共助し合えることを期待しています。また、新たな人の流れもでき、地域コミュニティの面でも地域活性化に繋がると思います。

■旧鬼怒中学校
令和7年3月31日閉校
公募型プロポーザル方式による選定

市は「持続可能な地域を創り出す人材育成に向け、新しい時代に適合した教育の場」として活用していくため「学校法人 早稲田学園」を選定しました。今後、令和8年4月に開校する通学選択式・通信制普通科の「わせがくPURE高等学校(仮称)」として活用されます。

▽事業者の思い
・わせがくPURE高等学校(仮称)
副校長 髙橋裕史先生
旧鬼怒中学校は、私の母校で閉校を知った時は寂しさと学区の若い力が失われる不安を感じました。学校法人 早稲田学園と縁があり、地元発展に寄与できるなら開校に向けて頑張ろうという気持ちになりました。当校は、多様な学習スタイルや内容をはじめ、県内外の広域から生徒を募集することで、様々な人間関係の構築や興味に応じた学びが充実すると考えております。生徒一人ひとりの多様な夢や生き方を支援していきたいと思います。

・わせがくPURE高等学校(仮称)
常総本校 石田尚孝先生
常総市で、地域の方と共に新しい学校を作れることに喜びを感じています。当校では、市が掲げる「AIまちづくり」に貢献できる人材育成や、アスリート&パフォーマンスコースを設置し、硬式野球やバレーボール、吹奏楽、ダンスの4種目で世界や全国で戦える競技レベルを追求し活動を進めてまいります。不登校や学力不振のご相談も受け付けています。一緒にわせがくPURE高等学校(仮称)で楽しい生活を過ごしましょう。

問い合わせ:(水)資産活用課
【電話】内線3404