くらし まちおこしのスパイス

■地域おこし協力隊とは?
地域おこし協力隊とは、総務省が平成21年度から取り組んでいる制度で、都市部の意欲ある人材が地方へ移住(最長3年)し、地域力の維持・強化を目的とした支援活動を行うものです。

■笠間に移住して二年目の挑戦。栗との向き合い方
荒木弥子(あらきみこ)隊員 28歳 東京都から移住
今年の4月で協力隊2年目に入りました。
昨年度は全てが初挑戦。手探りで笠間に慣れるところからスタートしました。その中で、地域の方や笠間市農業公社の助けを得ながら活動を行ってきました。
四季が一巡し、やっと栗の1年の様子を知ることができました。特に昨年と何が違うのか、まだ実感はありませんが、1年間栗に携わってきた経験は確かにあります。その経験を生かして地域貢献を目指していきたいです。
農業公社では、主に耕作放棄地を借りて栗を栽培しています。栽培面積は約20ヘクタールで、昨年は30t近く収穫しましたが、例年に比べ3割ほど少ないのが実態です。要因はさまざま挙げられますが、栗に限らず、温暖化の影響が大きいと感じています。
また、農業公社では新たに耕作地を増やす試みを行っています。今年の2月から3月にかけて、牧場跡地の約3ヘクタールの土地に600本近くの栗の苗を新たに植えました。実るまでには数年の歳月を要します。新たに植えた苗木の管理は、成木の管理とはまた違った難しさがあります。害獣の存在もさることながら、植え付け後の初年度は、水やりや草刈りなど丁寧なケアが特に必要です。今年は、この新しい栗園の管理に力を入れていく予定です。
昨年は栗の収穫や選別、加工などの流れを学んできましたが、今年は、より専門的な知識や技術の習得にも取り組みたいと考えています。剪定技術の向上や病害虫対策、収穫後の品質管理など、より深く栗栽培に関わることで、「笠間の栗」の品質向上に貢献していきたいです。
また、昨年から続けている市内栗農家での研修も継続したいと思っています。農家によって栽培方法や考え方が異なるため、多くの農家さんの知恵を学び、自分の中での「栗栽培の引き出し」を増やしていきたいです。特に今年は収穫量を安定させる工夫や、温暖化に対応した栽培方法に注目して学んでいきます。
笠間は、全国でも1番の栗の耕作面積と収穫量を誇っています。これは他の地域に引けを取らない魅力であり、持続させていくためにも栗の魅力のPRなどが欠かせません。そのため、地域おこし協力隊として「笠間の栗」の魅力発信にも積極的に関わっていく予定です。SNSなどで栗の成長を四季を通して伝えることで、多くの方に笠間の栗に興味を持ってもらえるよう努めていきます。
さらに、昨年築いた地域とのつながりを大切にしながら、新たな関係性も広げていきたいです。地域の子どもたちに栗の魅力を伝える活動や、若手農家との交流会などにも参加していきたいと思います。
2年目となる今年は、昨年の経験を生かしながらも、常に新しい視点を持って活動に取り組んでいきます。限りある活動期間で、笠間の栗産業に少しでも貢献できるよう一日一日を大切に過ごしていきます。
最終的には、協力隊卒業後も笠間に定住し、栗産業に関わることを視野に入れています。そのために、今年は自分自身の栗栽培のスキルを高め、加工や販売なども含めた栗産業全体への理解を深めながら、具体的なビジョンを固めていきます。
協力隊として2年目の挑戦が始まりました。笠間の栗と共に成長していく1年にしていきます!応援よろしくお願いします。

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問合せ:企業誘致・移住推進課
【電話】内線592