- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県笠間市
- 広報紙名 : 広報かさま 令和7年11月号
■地域おこし協力隊とは?
地域おこし協力隊とは、総務省が平成21年度から取り組んでいる制度で、都市部の意欲ある人材が地方へ移住(最長3年)し、地域力の維持・強化を目的とした支援活動を行うものです。
■新たな試みと広がる栗の魅力
荒木弥子(あらきみこ)隊員 29歳 東京都から移住
8月号で「栗の小売り販売」をお伝えしましたが、今回はその結果をお知らせします。
▽今年の収穫スタートと生育状況
今年は例年よりも暑い夏で、日照りが多く雨も少なく感じました。栗の生育にとって太陽の光は欠かせませんが、雨が極端に少ないと実の成長に影響することもあります。私自身、まだ栽培に関わって2年目のため、具体的な差を見極めるのは難しいところです。とはいえ、選別作業の段階では、昨年度と比べて極端に実が小さい、未成熟の栗が多いといった印象は受けませんでした。栗の被害として最も多いのは虫食いですが、これも例年どおりといったところです。
栗の収穫は9月1日にスタート。そこから数日置いて選別作業を始めました。日を追うごとに収穫量は増え、厳しい夏を乗り越えて実を結んでくれたことを実感しました。
▽販売スタートとお客さんの反応
選別開始から1週間後9月9日に、小売り販売をスタートしました。
SNS発信を中心に広報し、提携カフェ「楽栗(らくり)」でもポストカードを配布しました。効果は見えにくいものではありますが、販売初日からお求めいただき、とても嬉しかったです。
当初は、都内や県外から道の駅に来訪した方の流れとして生栗販売を想定していましたが、意外にも市内の方が多く見られました。以前から知っていた方かもしれませんし、偶然目に留まって足を運んでくれたのかもしれません。市外からの来訪者もいて、中には「市内の知り合いにすすめられて来た」という観光客も。人から人へと広がっていく手ごたえを感じました。
SNSの効果も確かに表れていて、実際に「投稿を見て東京から来た」と話すお客さんもいました。わざわざ県をまたいで来ていただけるほど魅力が伝わったのだと実感でき、とても励みになりました。
▽販売準備の裏側
直売で最も大事にしているのは「鮮度」。店頭に並ぶ栗は、前日に収穫したものをそのまま選別し、翌日には販売しています。つまり、収穫からほとんど時間の経っていない状態でお届けするということです。
サイズも3L・4Lを中心に、一粒あたり30~40gほどの大粒をメインとしています。袋を手に取るとずっしりと重みがあり、食べ応えのある栗をお届けできていると思います。
そして、販売の裏側を支えているのが、収穫や選別に長年携わっているベテランスタッフの皆さんです。私たち笠間市農業公社が細かい指示をしなくても的確に作業を進めてくださるので、安心して直売の準備が進められています。
▽これからについて
今年は直売を開始したはじめての年。まずは認知を広げ、足を運んでいただける方を少しずつ増やしていきたいと考えています。
10月に開催された「かさま新栗まつり」では、笠間市農業公社が栽培する栗が「有機JAS認証」を取得したことをお披露目しました。これは茨城県内では初めてのこと。今後はこの強みをより前面に出し、来年以降の販売の足がかりにしていきたいと思います。
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問合せ:企業誘致・移住推進課
【電話】内線592
