子育て 行方市の英語教育

多文化共生という視野を持ち、国際社会の中で主体的に行動する人材を育成する

本市では、郷土教育やICT教育と並び、英語(外国語)教育に力を入れています。英語教育では、単に言葉を学ぶだけではなく、外国の学校や文化との交流、ALT(外国語指導助手)を活用した事業等を実施することで、異文化を知り、国際社会でグローバルな視野を持ち、主体的に行動するために必要と考えられる資質・能力を育成します。本号では、他市にはない特色ある本市の英語教育関連の事業をご紹介します。

■ALT(外国語指導助手)を全校に配置
市内全ての小・中学校にALTを配置しています。時間中は学校にいるので、学校生活で日常的に英語を聞いたり話したりする機会があります。※詳細は、本紙p.6~

□各小学校に2人ずつ配置し、手厚い英語教育を。公立幼稚園にも派遣
県内の多くの自治体では、1校に1人が標準的ではありますが、本市では各小学校に2人ずつ配置することで、手厚い英語教育を行っています。また、ALTが月に1回公立幼稚園で英語の教室を行っています。

■英検3級以上を受験する生徒に補助
英検(実用英語技能検定)の受験を奨励するため、年度内1回分の検定料の補助を行います。対象は、市内中学校に在籍または市内在住の中学生です。

■Pick up topic
□生徒の英語力向上を実感
茨城県の事業である「英語プレゼンテーションフォーラム」では、日ごろの英語学習の成果が発揮されました。この事業は「茨城の魅力アッププロジェクト~こんな茨城にしたい、住みたい、なってほしい~」をテーマに、各中学校が5人ずつのチームを作り、英語で発表し、その場で質疑応答するものです。各校とも練習を重ね、本市の全ての中学校が、鹿行地区大会に出場し、玉造中学校は鹿行地区の代表に選ばれました。市内の生徒たちの英語力の向上を実感しました。

■Interview
□自分の思いや考えが伝わった時の感動を味わってほしい
本市では、英語教育に力を入れ、さまざまな取り組みを行っています。特に、市内全ての小学校に本年度からALTが2人ずつ配置されたことや、中学校では、年間10回程度のオンライン英会話を行うようになったことで、英語を使う機会が増え、英語発信力の向上につながっています。AIが進化し、翻訳機能を使えば簡単に外国人とコミュニケーションが取れる時代になっていますが、英語で自分の思いや考えを自分自身の言葉で相手に伝え、伝わったときの感動を、ぜひ多くの児童・生徒たちに味わってもらいたいです。
石藏直子指導主事(外国語教育担当)

■各小学校がオーストラリアの学校と交流校を持ち、オンラインで海外交流
市内全ての小学校は、オーストラリアの小学校と定期的にオンラインで交流を行っています。お互いの文化や生活を紹介するなど、お互い顔の見える形で交流を行い、国際感覚を育んでいます。

□オーストラリアから生徒が来日して交流
昨年度、オーストラリアから交流校の生徒が来日し、市内全ての小学校を訪問して、多くの児童と交流しました。今後も継続的に来日する予定で、交流を深めていく予定です。

■学んだ英語を試す貴重な機会
体験型英語学習として、小学生を対象に英語によるコミュニケーションの機会を提供しています。英語の楽しさや必要性を体感しながら、英語学習の意欲向上のきっかけづくりをしています。

□会話は全て英語。まるで海外にいるかのような特別な体験
本年度は、8月に東京グローバルゲートウェイで実施し、市内小学校の5・6年生38人が参加しました。施設内での会話は全て英語というグローバルな世界を体験しながら、ガイドの先生や友達と楽しく英語を学びました。

■外国人講師とマンツーマンで英会話
中学生を対象に、日常使っているICT端末(パソコン)で、外国人講師と1対1で、1回30分の英会話授業を行います。英語でのコミュニケーション力の向上を目指します。

□フィリピンのダナオ市と友好都市協定を締結
令和7年2月に、友好都市協定を締結しました。協定により、両市の交流の活発化、産業、観光等さまざまな分野での人的交流が行われます。特に教育分野では、ALTの派遣やオンライン英会話等の取り組みを進め、今後も安定的に英語教育を行う体制作りを進めていきます。

■オーストラリアへ中学生を派遣
オーストラリアのメルボルンへ生徒を派遣し、異国の文化に触れ、国際感覚の醸成や国際社会への理解を深めることを目的に実施しています。※詳細は、本紙p.4~

□最初の派遣は平成11年。これまでの派遣人数は464人
旧玉造町で始まり、社会情勢等により中断した期間もありましたが、これまでに多くの生徒が参加しました。

■バランス良く良いサイクルを

小・中学校で、英語を身に付け、コミュニケーション力が向上することで、将来的に国際社会で主体的に行動できる人材を育成します。