文化 黒羽芭蕉の館だより 第106回

■大関組紐(おおぜきくみひも)
今回は、大関組紐を紹介します。
江戸時代後期の黒羽藩11代藩主大関増業(ますなり)(1782~1845年)は、神道・兵法・文芸・天文・医学・産業・茶道などに広く通じた学者・文化人大名で、その生涯において遺した編著書の数は、二十余種・七百五十余巻(約300冊)に及ぶ膨大なものでした。その中で、増業が文化11年(1814)から文政5年(1822)にかけて著述した『止戈枢要(しかすうよう)』は、176巻本と353巻本からなり、兵学書を中心とした百科全書と言うことができます。
353巻本の草稿として位置付けられる176巻本は、色彩豊かな挿絵が目立つものとなっております。その内の『組しゅん備考(そしゅんびこう)』(3巻・1冊)は、絹糸を組み合わせてつくった組紐についての解説書です。組紐は、甲冑の小札板(こざねいた)を上下につなげるための威糸(おどしいと)としてなど、武具に多用されていました。
大田原市では、『組しゅん備考』で紹介されている技法を取り入れた組紐を「大関組紐」と名付けて、組紐ブランドを立ち上げ、プロジェクトを展開しています。本資料は、当該プロジェクトの一環で制作されたもので、右から「丸源氏矢羽柄(まるげんじやばねがら)」、「源氏打(げんじうち)」です。(本紙参照)
本資料は、当館大関記念室において展示中ですので、ぜひご覧ください。

※「組しゅん備考」の「しゅん」は機種依存文字のため、かなに置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

問合せ:黒羽芭蕉の館
【電話】0287-54-4151