- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県大田原市
- 広報紙名 : 広報おおたわら 令和7年10月号(No.1339)
大田原市ゆかりの和食料理人「舘野雄二氏」監修のもと、市内の特産物や加工食品を使った料理レシピを開発し、「食」の力によって大田原市全体の魅力をPRする事業を行っています。
■新米の季節がやってきました!
お米の品薄が続いた今年、待ちに待った新米の季節がやってきました。
実は大田原市は米の収穫量・産出額が関東No.1!
味の面でも全国の品評会で常に上位入賞する「コシヒカリ」を始め、「とちぎの星」や「ゆうだい21」があり、大田原市の農家さんが丹精込めて育てた美味しいお米は世界に誇れる農産物となっています。
今回は、そんな美味しいご飯がすすむ舘野流レシピと2人の生産者の想いを紹介します。
■大田原市の美味しいご飯がすすむ!舘野流レシピ
◆スーパーで買った刺身を美味しくする方法[鮪編]
▽材料(4人前)
・マグロ柵…120g
・塩…少々
・煎り胡麻…少々
・大葉…適量
〔漬け鮪のお刺身〕
(漬け汁)
・醤油…300ml
・酒…200ml
・みりん…100ml
・わさび…お好みで
〔炙り鮪の酢味噌コチュジャン和え〕
(酢味噌)
[A]
・白味噌…80g
・みりん…15ml
・砂糖…大さじ2
・酒…40ml
[B]
・酢…30ml
・練りからし…少々
・うすくち醤油…少々
・コチュジャン…お好みで
▽作り方
(1)解凍したマグロ柵の水気をペーパーでよくふき取り、薄く塩を振り1時間冷蔵庫の中で放置する。その後、ペーパーを数枚重ねて包み、水気をよく吸着させる。
(2)柵の半分を薄切りにし、漬け汁に5分間漬け、「漬け鮪のお刺身」の完成。更に薄切りにして卵黄と薬味とともにユッケ風にするのもお勧め。
(3)柵の残り半分は、ガスバーナーで表面を焼いてから角切りし、酢味噌にコチュジャンを混ぜたたれで和えて「炙り鮪の酢味噌コチュジャン和え」の完成。
▽酢味噌作り
[A]白味噌とみりん、砂糖、酒を火にかけ弱火で3分間練る。火を止め冷ます。
[B][A]に酢、からしを加えよく混ぜ、うすくち醤油で味を調える。
■明治42年から受け継がれる伝統の味
◆阿部糀店 三代目 阿部昭一さん 85歳
▽明治42年から受け継がれる伝統の味噌づくりの「こだわり」
新潟で杜氏(とうじ)をしていた初代が栃木で始めた糀屋。
父の下で厳しい修行を重ね、35歳で後を継いだ。現代ではあまりない、釜戸を使った伝統製法を守っている。
薪の調達も自ら行い、木の種類にもこだわる。もちろん素材にもこだわり、大田原産コシヒカリを使用した糀(こうじ)や、東北産の黄大豆・赤穂の塩と国産の厳選した材料を使い、絶品の味噌を作っている。
▽三代目となり50年目、今後の展望
近年の温暖化により米や大豆の品質や、発酵期間など味噌づくりそのものが変化してきている。それに対応する味噌づくりを研究するが、新商品が完成するのに最低8か月かかる。
「ものづくりは苦労するけど、面白い。いいものを作る研究はキリがない。」と笑い、四代目の娘の真弓さんとともに釜戸に薪をくべながら1年後の出来上がりを想像する。
阿部さんのものづくりにかける情熱は色あせることなく、今も日々新しい挑戦を続けている。
■佐久山のきれいな景色と憧れの祖父母から受け継いだ田んぼを守りたい
◆大田原いそ農園 代表 磯幹太さん 22歳
▽祖父母から受け継いだ土地での米づくりの「こだわり」
小学生の頃に農業機械を乗りこなす祖父の姿に憧れ、2023年春に農業大学校を卒業し念願の米農家となった。
祖父母から受け継いだ箒川沿いのこの土地は、ミネラル豊富な土壌で、肥料や農薬の使用を適切に管理する栽培方法を採用している。そうすることにより、米が倒れにくく、食味が良くなるという。
「地域の先輩農家さんのアドバイスや、学校で学んだことを一つ一つ実践し、もっとおいしいお米がつくれるようになりたい。」と知識と経験を日々吸収している。
その中で、「自分なりのこだわり」を見つけ、米作りに生かすことを目指している。
▽就農2年目、今後の展望
高齢化による作り手がいないという理由だけで、この佐久山のきれいな景色やミネラル豊富な田んぼを荒廃させるのはもったいないし寂しい。そんな強い思いが磯さんにはある。
「地元で農業を続け、祖父母を始め先祖から受け継いだ田んぼとこの地域をずっと守っていきたい。」と22歳の目はまっすぐにこの地域の将来を見据えている。
問合せ:政策推進課[本]6階
【電話】0287‒23‒8793
