- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県飯能市
- 広報紙名 : 広報はんのう 2025年4月1日号
■埼玉県指定無形民俗文化財 落合西光寺双盤念仏(おちあいさいこうじそうばんねんぶつ)
■飯能市指定無形民俗文化財 川寺大光寺双盤念仏(かわでらだいこうじそうばんねんぶつ)
双盤念仏とは、双盤と呼ばれる鉦(かね)を枠台につるし打ち鳴らしながら、曲節(きょくふし)の付いた念仏を唱えるものです。元々は「引声念仏(いんぜいねんぶつ)」から派生したものといわれています。
引声念仏は、長くのばす曲調をつけ「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」の念仏を唱えます。引声念仏を唱える法要のなかで、双盤が用いられるようになったのは、江戸時代後期からです。江戸市中の寺院の法要で、双盤の作法を民間の講中が担うようになり発展しました。双盤に太鼓が加わり娯楽性が加味され、現在の双盤念仏に形作られていったと考えられています。
落合西光寺双盤念仏は、薬師堂(やくしどう)で演奏されます。本尊の薬師如来は落合の薬師様として広く信仰されています。文化文政年間(1804年~1830年)に西光寺7世住職が薬師信仰を広めるために、浅草寺の念仏堂にあった双盤念仏を伝えたことが始まりとされています。
川寺大光寺双盤念仏は、大光寺境内の虚空蔵堂(こくうぞうどう)で本尊の虚空蔵菩薩坐像(こくうぞうぼさつざぞう)を祀(まつ)る際に演奏される念仏です。太平洋戦争の際に供出した古い鉦に天保(1830年~1849年)の年号があったことから、そのころには盛んに演奏されていたことがわかっています。
場所:
・落合西光寺双盤念仏 西光寺薬師堂(落合276)
・川寺大光寺双盤念仏 大光寺虚空蔵堂(川寺48)
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