- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県東松山市
- 広報紙名 : 広報ひがしまつやま 2025年8月号No.1150
■「若狭の局が住んでいた?比丘尼山(びくにやま)・梅(うめ)が谷(やつ)」(大谷)
~比企氏伝承の地を訪ねて(5)~
大岡地区には「比企の乱後、若狭の局(比企能員(ひきよしかず)の娘で鎌倉二代将軍源頼家(しょうぐんみなもとのよりいえ)の妻妾(さいしょう))が逃げてきてこの地に住んだ」という伝承があります。今回はその中から、伝承の地2か所を紹介します。
まず、1か所目は比丘尼山で、逃げてきた若狭の局がこの場所で暮らし「大谷山寿昌寺(たいこくさんじゅしょうじ)」を建て、暗殺された夫頼家の菩提(ぼだい)を弔ったという伝承があります。寿昌寺は現存しませんが、場所や名を変え「宗悟寺(そうごじ)」として残っています。
2か所目梅(うめ)が谷(やつ)は、きれいな水が湧く泉や梅の木があったと言われ、若狭の局が年老いてから住んでいたという伝承があります。
伝承はこの地に住む人々が後世に大切につないでくれたものです。歴史のロマンを感じながら散策してみてはいかがでしょうか。
○比丘尼山・梅が谷
交通:東武東上線「東松山駅」東口から市内循環バス(大谷コース)で「大谷交差点」下車
所在地:東松山市大谷