- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県ふじみ野市
- 広報紙名 : 市報ふじみ野 令和7年9月号
◆地域によって違う“公園の顔”
≪七彩緑地のボール遊び≫
七彩緑地は、鶴ケ岡四丁目にある、660平方メートルほどの芝生のはられた広場です。
七彩緑地は、以前からタウンミーティングなどで、地域住民の皆さんから「子どものボール遊びが公園でできるようにして欲しい」というご要望をいただいており、それを実現させるための取り組みを検討してきました。
今回、公園がある地域の七彩の街町会樂山会長と鶴ケ岡四丁目町会笹目会長にお話を伺いました。
▽地域の住民からの要望で
笹目:私は、近所を散歩しているときに、ボールを持っている中学生から声をかけられました。「公園でボールを持っているだけで注意された。私たちはどこでボール遊びをしたらよいのか」と。私は「この公園では遊べないから、他のボールが使える公園に行ってね。応えられなくてごめんね」と言ったのが、心に残っていて、残念な思いをしたことがありました。
樂山:タウンミーティングに参加した時に、小学生の子を持つ父親から「バットを持って走り回るわけではないので、友だちや親子でキャッチボールくらいは公園でやりたい」との意見を聞きました。昔と違って今は公園でボール遊びができないので、かわいそうに思いました。数年前のことなので、親子でキャッチボールするのは卒業するくらいの年齢になってしまったかなと今でも思い出します。
親子でキャッチボールするくらいの遊びは、見ていてほほ笑ましく、ボール遊びで公園を使って欲しいという思いが中心にありました。鶴ケ岡コミュニティセンターに隣接する七彩緑地は、住宅に隣接していなくて、この公園ならボール遊びができるのではないかと考えて、市へ相談しました。
▽地域の調整
樂山:子どもの自由な外遊びの場を確保するため、地域住民、自治組織に協力を求めるよう、市でも調整いただきました。
福岡中央公園でのワークショップで決まった「公園の使い方のルール」などを参考に、七彩緑地のルールも考え、公園を管理している公園緑地課へ許可をもらい、ボール遊びがスタートしました。
▽住民の反応は?
笹目:近所の人から「今までは家の前でボール遊びをして、車にぶつけてしまっていたけれど、公園でボール遊びができるようになってうれしいです。ありがとうございます」と声をかけていただきました。
樂山:「親子でキャッチボールができるようになってうれしい」といった良い反応が多かったです。
▽危険なことが起きたり、気になったことは
笹目:ボール遊びだけでなく、子どもの遊び場、遊べる場所があるという事が大切で、子どもの意見も地域の人の意見もどちらも尊重するべきことです。
子どもたちはボールで遊ぶときに、どうやって遊んだら危険になるか、人にぶつかってしまうか、ボールがフェンスを越えてしまうかなど、周りの状況を見て、遊びながら学んでいくのではないでしょうか。注意されたり失敗しても小さな子が公園に入って来たら、ボール遊びを止めるなど、迷惑をかけずに遊べるようなチャレンジができる公園は地域の学びの場でもあるかと思います。
地域の大人たちも、ある程度広い心で見守ることも大切です。
樂山:今回決まった七彩緑地の使い方のルールは、公園フェンスに掲示しています。
先日は、一人で遊びに来た小学生が、フェンスにボールを当てて遊んでいたので、使い方ルールの張り紙を一緒に見ながら「ここに書いてあるように、フェンスにボールをぶつける遊びはできないことになっているんだ。違うボールの遊び方をしてね」と説明しました。
その子どもも理解してくれて、違うボール遊びを始めました。
知らなかったことは、知っている他の人が教えてあげれば良いことです。対話ができると、その行動の理由もわかり、お互いに譲り合って公園を使えている環境になっているなと感じました。
○ボール遊びができないときの地域の人の声
・公園から子どもの声が聞こえなくなった。
・孫を連れて遊びに行くけど、いろいろと禁止なので何で遊んだら良いのか分からない。
・何もできない公園って誰が使うのだろうか。
○ボール遊びが可能になってからの地域の人の声
・周りを見て気遣いながら、ボールで遊ぶ子ども達の喜ぶ顔が見られるのはうれしい。
・さまざまな年代の人が公園を使うから、周りに気を付けて遊ぶことで、お互い様の思いやりの心も生まれるから良い。
▽七彩緑地 ボール遊びのルール
1.楽しくボール遊びができるように、譲り合って利用すること。
2.以下の項目については禁止とします。
・近隣にお住いの方の迷惑となる早朝や夜間(午前10時前、午後5時30分以降)に声やボール音がひびく状況でのボール遊び。
・フェンスに向けてボールをぶつけるなどの行為。
『危険なボール遊び』
・硬いボールやバットなど、他の利用者に危険を及ぼす道具の使用。
・他の利用者にかまわず走り回ってボールで遊ぶこと。
・他の利用者の近くで、ボールを投げたり蹴ったりすること。
※なお、町会行事などの利用団体がいる場合は、使用できません。
◆特徴のある公園
公園によっていろいろな使い方ができる、少し特徴がある公園があります。ボールが使えたり、健康遊具や水遊びがあるなど、目的に合わせて公園をお楽しみください。
○運動公園(福岡新田247・1)
○第2運動公園(福岡5)
フリースペースでは、ボールが使えます。壁打ち練習ボードはテニスネット、サッカーゴールのライン入り。
○亀久保西公園(大井中央3・25・3)
健康遊具は、もくせい公園、亀久保西公園、ねむの木公園、苗間みほの公園に設置しています。公園ごとに遊具が違うので、いろいろな公園に行ってみてください。
○亀久保中央公園(亀久保1・2)
夏場に水遊びができる流水施設があります。7月上旬から9月下旬まで稼動しています。
・じゃぶじゃぶ池(亀久保中央公園・東原親水公園)
・噴水 and ミスト(福岡中央公園)
・ミスト(西中央公園・東久保中央公園)
○東久保中央公園(ふじみ野1・3)
今年3月にリニューアルしたインクルーシブ遊具のある公園です。暑い季節はミストが出ます。
◆みんなでつくる「思いやり公園」
地域によって場所や人、周りの環境などが違うからこそ、それぞれの地域に合った話し合いや工夫、つながりを深めることが大切です。
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問合せ:
公園緑地課(【電話】049・220・2067)
子育て支援課(【電話】049・262・9033)