文化 戦後80年企画 川島の戦争展「資料が語る人々のくらし」
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県川島町
- 広報紙名 : 広報かわじま 2025年10月号 Vol.786
8月11日(祝・月)~17日(日)に、戦後80年企画「川島の戦争展」を開催し、718人にご来場いただきました。
会場では、出征者を記録した『川島村戦士録』を手に取り、亡くなられたご家族をしのぶ姿が見られました。
今回の企画展では、来場者の皆さんに戦争の悲惨さと平和の尊さについて考えていただく機会になったと思います。町では今後も戦争に関する資料の収集を継続していきますので、引き続きご協力をお願いします。
■注目 展示紹介
町内の方がお持ちの貴重な資料や、役場で保管されていた文書など、約50点を展示しました。
○千人針(せんにんばり)
女性が作る千個の玉結(たまむす)びは、「弾止(たまどめ)」になると考えられ、兵士に贈られました。また、縫い付けられた「5銭(ごせん)」は「死線(しせん)」を越えるに掛けています。
○幻灯機(げんとうき)(スライド映写機)
戦争を勝ち抜くため、大蔵省が国民の貯蓄と増産を勧める目的で制作したスライド「縫う手炊く手に勝ちぬく心」を映し出すための機械です。
○鈴木聞多(ぶんた)のスパイク
26歳の若さで戦場に散ったオリンピアン「鈴木聞多」が、1936年のオリンピック大会(ベルリン)で使用していたものです。
○旧出丸村役場文書(もんじょ)
馬に関する情報は軍事機密として扱われました。村落が保有する頭数、または軍馬への転用の可否など、重要な情報として記録されました。
■来場者からのコメント
・映画で見たものと同じようなものがあり、すごく泣きたくなってしまいました。近くの小学校の慰霊碑は、この方々のためにあったものだと感じました。広島や長崎の平和資料館へ行き、さらに戦争について学んでいきたいです。
・鈴木聞多さんのことは初めて知りました。ご遺族が提供してくださったスパイクやメダルを見て、ご両親の心境はいかばかりであったかと思いました。貴重な資料の展示は、戦争のことを考えるいい機会になりました。
・戦時中はそれぞれ村内一丸となって、戦っていた国を守る為に皆必死になっていました。私の父も、シベリア抑留の寒さと飢え、重労働に死にそうになりながらも帰国できました。今、他国からの侵略を受けたらどうなるのだろう?戦争が起こりませんように。
問合せ:生涯学習課 生涯学習グループ
【電話】049-299-1711
