くらし 【特集】地域で高める防災力
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県宮代町
- 広報紙名 : 広報みやしろ 令和7年10月号
令和6年に発生した能登半島地震では、個々の集落が孤立し、その結果それぞれの地域の防災力が試されることになりました。テレビなどでも「共に支え合う」様子が報道され、大きな教訓となりました。今回は、地域の防災を支えるみなさんにお話を聞きました。
■中須地区
◇学ぶ側から伝える側に
中須地区は、東武動物公園駅東口の市街地から少し離れたところにあります。目の前に田園風景が広がる70世帯の地域です。
中須防災会は、会長の髙橋さんが立ち上げました。定期的に開催される役員会では、毎年開催する防災講習会の内容や、地区内の要支援者などについて話し合います。令和5年には地区の避難所運営マニュアルを作成し、地区内に配布して集会所で説明会を実施しました。
役員の中には、町の防災講座を受講した女性が2名いて、女性目線の意見もあって心強いと感じているそうです。また、副会長の深井さんは、防災士の資格を取得しました。「退職後はなにか地域に貢献できることをやりたいと思っていた」と語ります。中須地区の備蓄品を購入する際など、その知識が役立てられます。「どんどん興味が湧いてきた」と話す深井さんは、町や県で開催されている防災の講座にも積極的に参加しています。地区にとって心強い存在です。
■新若地区
◇まずは興味をもってもらえるように
新若地区は、東武動物公園駅東口の市街地にある、170世帯が暮らす住宅地です。「訓練は、防災意識を高めてもらう場であり、地域の人と楽しく交流を図る場としても重要」と話すのは、新若地区自主防災会会長の松川さん。防災を考えるきっかけになった、参加してよかったという声がやりがいにつながると話します。いざという時のためにも、普段から地域の人と関わりを持つことも大切。「一人暮らしで普段なかなか外に出られない方にも、年に一度、長寿のお祝いで訪問しています」と松川さん。
他地域との交流も大切だと感じています。新若地区の訓練には、他の地区が見学に来て、その後、その地区で実際に訓練が開催されたことも。松川さんは、「近隣の地区と合同で開催するのもよいと思う。自主防災とは自分たちで防災の備えをするということ。ぜひ意識を向けてほしい」と語ります。
■桃山台地区
◇小さいことからでもできることを
桃山台地区は、昭和50年代末に造成が始まった住宅地区です。ぐるる宮代と古利根川に隣接しており、330世帯が暮らしています。「能登半島地震のあと防災への関心が高まった」と話すのは、桃山台自治会自主防災組織前会長の川名さん。もっと地域ぐるみで防災に取り組んだ方が良いというみなさんの声を受け、2つの防災講座を企画しました。
まずは防災士を招き、「イツモ防災講座」を開催。当日参加できなかった方のためにも、使用した資料を地区内で回覧しました。次の講座では、1回目で学んだ「手作りトイレ」をみんなで作りました。災害時には水も使えません。「身近なもので実際にトイレが作れて役に立った」と多くの声があった、と笑顔で話します。
自主防災の取り組みは、今後も気軽に開催・参加できる講座形式で継続していければ、と川名さんは話します。「小さいことでもいいので、自分たちができることから取り組みましょう」と呼びかけます。
いざという時、地域でお互いを助け合うことで被害を最小限に抑えることができます。日頃から地域の人と顔の見える関係を築くことが災害時には大きな力となります。
ぜひ地域の自主防災の取り組みに積極的に参加しましょう。
◆防災を楽しく学ぼう!
10月12日に開催されるスポーツフェスティバルでは、水消火器や煙体験ハウスを使ったイベントも実施!ぜひご家族でお越しください。
◆町公式LINEで防災情報を確認しよう!
町公式LINEのメニュー画面「防災情報」をタップすると、防災に関する様々な情報を確認することができます。
・ハザードマップ…事前に確認して浸水予想区域を確認しましょう
・避難所開設状況…開設されている避難所が確認できます
・避難所検索…現在地から避難所一覧が確認できます
・防災行政無線LINE配信…放送が聞き取れなかった場合でもLINEで内容を確認できます
・マイタイムライン(簡易版)…7項目を選択すると風水害時にとるべき行動を計画できます
・AED設置場所…近隣のAED設置場所を地図上で確認できます
[記事ID…23720]※本紙二次元コード参照
問合せ:危機管理担当(2階16番窓口)
【電話】34・1111 内線276