くらし 〔特集〕空き家と、向き合う

今年度の重点取組施策「子育て・教育・住まい」の中から、空き家の解消に向けて市で進めている「住まい」の取り組みをご紹介します!

全国で増えている空き家。全国では約900万戸、市内にも7000戸を超える空き家があります。人口減少が進む今、これからも増加の一途を辿るといわれています。
適切に管理されていない空き家は傷みやすく、放置すると防犯・防災上悪影響を与えるほか、公衆衛生などの悪化にもつながります。また、倒壊の危険性がある空き家は「特定空家等」として市が認定し、市からの勧告を受けると固定資産税や都市計画税が高くなる場合があります。

▼空き家を増加させないために
市では、空き家の増加を抑制するため、令和6年「第2次君津市空家等対策計画」を策定しました。この計画では、空き家発生の抑制や利活用の促進、特定空き家の除却を進めていくことを掲げ、所有者や行政の役割などを明確化しています。
計画に基づき、民間事業者との連携も広がっています。空き家活用(株)との協定では、市内に空き家を持つ方のための相談窓口「アキカツカウンター」を開設。空き家に関する悩みを解決する方法や、信頼できる事業者を紹介しています。その他にも複数の事業者と連携し、空き家の解消に取り組んでいます。(本紙左ページ参照)

▼空き家に関する費用を補助
空き家の発生を抑制するため、空き家バンクの活用や中古住宅を取得した際に、最大110万円の費用を補助するなどの取り組みを行っています。また、令和7年度から、危険な空き家(家が傾いている、屋根が変形しているなど)を解体する際の費用を一部補助する市の制度が新たに始まりました。条件を満たすことで最大80万円の補助をうけることができます。
今は空き家でも、かつては人が暮らしていた住宅です。一方で、どんなに立派な家も、放置すればただの空き家となってしまいます。家という財産を将来どうしたいか、より良い形で次世代へとつなぐため、今できることを考えましょう。

■重点取組施策 住まい 空き家と向き合う取り組み
(1)空き家の解体を補助
空き家を解体する際、一定の条件を満たすと最大で80万円の補助を受けられます。
対象:個人が所有する一戸建て住宅で次の全てを満たす住宅
・1年以上空き家で、売買や賃貸をする目的で所有・管理していない
・空家法第2条第2項に規定する特定空家等、または住宅地区改良法第2条第4項に規定する不良住宅に該当する
・故意に破損していない
補助額:工事にかかる費用の2分の1にあたる金額で、最大80万円
注意事項:補助金の申請前に事前調査が必要です。必ず、工事契約の前に申請してください。

(2)中古住宅の取得を補助
○基礎補助額:20万円

○一定条件の達成で40万円加算
※下記条件1つにつき10万円の加算
(空き家バンクの物件を取得/転入者または転居者/若者世帯または子育て世帯/子育て世帯で親と近居、または同居する場合)

○中古住宅のリフォームで最大50万円加算
条件:子育て世帯が1年以上使用されていない中古住宅をリフォームすること
申込期限:12月26日(金)
対象となる住宅には条件があります。
詳しくは、市ホームページをご確認ください。

■協定締結で企業と連携!
連携協定をもとに、現在4つの事業者と協力し、空き家の利活用を促進しています。各事業者との詳細な連携内容は市ホームページで紹介しています。

問合せ:建築課
【電話】56-1621

■空き家を譲渡した方・空き家を購入した方にインタビューしてみました!
▼空き家を譲渡しました!
齋藤さん
○空き家と向き合うきっかけ
母の暮らした実家が空き家となり1年ほどが経った頃でした。この先の維持管理の負担を考えたときに家の譲渡を決めました。
○実際に譲渡してみて
たくさんの思い出がつまった家です。近隣の方とのお付き合いもあったので、どんな人が住んでくれるのかが一番不安でした。知人からの紹介で、素敵な方に住んでいただき、思い出の家も残すことができて良かったです。

▼空き家を購入しました!
南田さん
○空き家探しのポイント
私は、地域を訪れる中でその場所が好きになり、そこで出会った人から空き家を紹介していただきました。地域を知ってから家探しをすることが大切だと思います。
○実際に暮らしてみて
近所の皆さんにいつも助けていただいています。また、「この家に住んでくれてありがとう」と持ち主の方から言っていただいたことが忘れられません。