くらし 防災講習会

7月11日(金)に「道の駅むつざわつどいの郷」にて、町と「むつざわ防災の会」合同による「防災講習会」を開催しました。この講習会には、各自主防災組織や災害対策コーディネーター、町職員など67名が参加し、災害時に役立つ実践的な内容を学びました。近年、地球温暖化などの影響もあり、自然災害が多発していることから、道の駅でも「重点道の駅」として、防災上、安全性の確保のため様々な要請に応えられるよう日々取り組んでいます。
当日は、「かまどベンチの使用方法」や「災害用テントの設営方法」など、実際に災害が起きたときに役立つ実践的な内容が盛り込まれました。参加された皆さんは、熱心に説明を聞き、実際に手を動かしながら、いざという時に備えることの重要性を再認識していました。各班に分かれて、全員が実際に体験しながら学ぶことで、『知っている』から『できる』へと備えの力を高めることができました。

◆講習会で住民が体験!
◇災害用テントの設営体験
災害用テントの設営方法を学びました。このテントは、避難所でのプライバシー確保や臨時の医療・ケアスペースとして欠かせないものです。
みんなで協力し合って、1,2,3と組み立てを進め、快適に1家族は収容可能で、雑魚寝であれば8名程度収容できるテントが完成しました。

◇かまどベンチの設営体験
普段はベンチとして利用できる「かまどベンチ」の利用方法を学びました。これは、いざという時には炊き出しに活用できる非常に有効な設備です。
実際に火をおこし、卵やジャガイモをゆでておいしくいただきました。

◆広報担当者も挑戦!いざというときに役立つ設営方法
防災講習会で実際に設営された災害用テントとかまどベンチについて、テントの販売元であるUJack付き添いの元、広報担当者が体験した様子と合わせて詳しくご紹介します。講習会に参加できなかった皆さんにも、その設営方法を知っていただき、もしもの時の備えに役立てていただければ幸いです。
※詳しくは本紙をご覧ください。

◇かまどベンチの設営体験
普段はベンチとして利用できる「かまどベンチ」は、災害時には煮炊きができるかまどとして活用できる、非常に実用的な防災設備です。
道の駅の脇の防災広場にあるベンチを使用します。
・ステップ1 ベンチの足を固定しているボルトをレンチを使用して外します。
・ステップ2 ベンチの部分を外します。
・ステップ3 上に載っている鉄板をかまど部分に引っ掛け、L字におりたたみます。
・完成!
2人で設営するとスムーズでした。

◇災害用テントの設営体験
広報担当者も実際に設営に挑戦してみましたが、想像以上に簡単に組み立てることができ、とても大きいです。
道の駅の倉庫にある災害用テントを使用します。
とてもコンパクトで軽いです。
袋の中は
(1)テント本体
(2)ペグ
(3)紐とポール

・ステップ1 周りの安全確保をし、広げ、中央の柱を立てます。
・ステップ2 6本の足を立てます。この時点でもうテントの形に!
・ステップ3 テントの中に入り6本の足を「カチッ」となるまで伸ばします。
・ステップ4 足をペグで固定して完成です。
・補足 付属のポールと紐を使用しタープを張ることができ、さらに広くなります。

◆UJackさんへの質問事項
今回の防災講習会で使用したテントの提供者である、キャンプ用品を取り扱うUJackの方にキャンプと防災の関連性についてお話を伺いました。

◇キャンプと防災の関連性について
Q.御社が道の駅の防災倉庫にテントを提供されたきっかけや、その意図について詳しく教えていただけますか?
A.避難所におけるプライバシーの確保やセキュリティー不安、その他食糧不足や防寒対策といった部分で多くの課題があります。その一部をキャンプ用品の有効活用によって避難所生活を少しでも快適にしたいと考えております。

Q.キャンプ用品が防災に役立つという視点から、特に重要だと考えているアイテムは何ですか?その理由も教えてください。
A.テントです。慣れない環境下におけるプライバシー確保の重要性は大きいと考えます。

Q.キャンプのスキルが、災害時に具体的にどのように役立つとお考えですか?例えば、火の起こし方、水の確保、シェルターの設営など、具体的な例を挙げていただけますか。
A.災害時に「生き抜く力」として非常に有効です。自然の中で自立するための知識や経験が、インフラが止まった状況でも冷静に対応する力につながります。キャンプを行う中で火の起こし方や設営方法など、体験を交えて習得することが可能です。

Q.御社では、キャンプを通じた防災意識の向上について、どのような取り組みをされていますか?または、今後どのような取り組みを検討されていますか?
A.キャンプ講習を行う中でライターを使用しない火起こしだったりテントの設営などの講習を行っております。

◇防災に活きるキャンプ術について
Q.初心者でも取り組みやすい、防災に役立つキャンプ術があれば教えてください。
A.ロープワークが日常的にも利用できる場面があるのでおすすめです。
・もやい結び(ボーラインノット)
・自在結び(トートラインヒッチ) など

Q.災害発生時を想定したキャンプ訓練や、防災キャンプイベントなどを実施されたことはありますか?もしあれば、その内容や参加者の反応について教えてください。
A.防災を主としたイベントを行ったことはありませんが、キャンプ場ではキャンプ講習プランを受け付けており、講習プランを受けた方には受けてよかったと喜んでいただける方もいらっしゃいます。

Q.キャンプを通じて、家族や地域コミュニティの防災力を高めるためのアドバイスがあればお願いします。
A.キャンプは「娯楽」だけでなく、「生存技術の訓練」にもなります。災害時にも「心の余裕」や「人とのつながり」を生む力として利用できると考えますので娯楽として入門いただけると防災力も高まると思います。

Q.御社のテントやその他のキャンプ用品で、災害時に特に有用だと考える機能や特徴はありますか?
A.
・居住スペースの確保:テントやタープなどを利用したプライバシーの確保。
・防寒対策:寝袋や厚手レジャーシート。
・睡眠の質を確保:コットや枕など未使用時には収納可能。
・停電想定ですとLEDランタン:照明の確保とスマホなどの充電も可能。