- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県長南町
- 広報紙名 : 広報ちょうなん 令和7年11月号
〜筋力強化法(その1)〜
〔寄稿〕東京家政大学 客員教授 博士(医学) 清水順市
◆筋肉とは
人の体には大小合わせて約600個の筋が存在します。筋は心臓の筋、内臓の筋そして四肢の運動に関わる骨格筋(以下筋肉)があります。
その骨格筋は体を支え、脳からの指令で収縮(短縮)し、関節運動を生じさせます。
筋肉の収縮方法には二種類あり、筋肉全体の長さが短くなりながら収縮する場合(例:ゆっくりと肘を曲げる:右図)と筋の長さが伸びながら収縮する場合(ゆっくりと肘を伸ばす)があります。
通常運動では、一側の筋が収縮している時は反対側の筋は緩んで伸ばされます。
※図は本紙をご確認ください
◆加齢と共に筋肉は減少します。
そして筋肉が減少すると以下の変化が起こります。
・運動量が減少し体力が低下します。
・関節などの変形が進み、痛みが生じます。
・骨への刺激が減り、骨が弱くなります。
・外出が減り、社会的な孤立となり認知機能が低下します。
⇒フレイル⇒転倒⇒骨折⇒介護状態
筋力トレーニングをしてフレイルを予防します
◆握力は全身筋力の目安といわれています。
加齢と共に握力も低下します。
減少率は男性が大きくなっています(下表)。
しかし、痩せた筋肉はトレーニングを継続することにより筋線維が太くなり、力も発揮できるようになります。この現象は年齢・性差には関係なく強化されます(下図)。


