- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都目黒区
- 広報紙名 : めぐろ区報 令和7年6月15日号
■アメリカザリガニ
条件付特定外来生物
邪魔な草はぶった切り!最大1000個の卵を生んじゃうよ
◇脅威の繁殖力!川や池の生態系を破壊中
田んぼや用水路、池、沼など、流れの少ない浅瀬に生息するアメリカザリガニ。昭和2年、当時盛んに行われていたウシガエル養殖用のエサとして輸入されたのをきっかけに、日本全国に拡まりました。汚れた水にも耐性があり、劣悪な環境でも繁殖できる力を持っています。水生植物を切って枯らし、希少な水生昆虫をも減らしてしまう厄介ものです。
◇区の取り組み
駒場野公園の大池では、令和2年11月に「かいぼり」を行いました。かいぼりとは、池の水を抜いて外来生物を取り除き、天日干しをして水質の改善を図る作業です。このかいぼりで、357匹のアメリカザリガニを捕獲しました。
問合せ:みどり土木政策課みどりの係
【電話】5722-9359【FAX】3792-2112
■ハクビシン
重点対策外来種
木だって登れるし、電線の上だって歩けるし!
◇家や建物を汚染する厄介もの
キュートな見た目からペット用に輸入され、逃げたり、捨てられたりして国内で繁殖したハクビシン。感染症を持っていることがあるので、近づかないようにしましょう。家屋の屋根裏へ侵入し、ふん尿による汚損被害を引き起こすこともあります。8cm程度の小さな穴でも侵入できてしまうので、換気口や軒下の隙間には金網などを被せておく対策も。
◇区の取り組み
区では、個人の住宅でふん尿などの被害を受けているかたを対象に、箱わなを設置してハクビシンとアライグマの捕獲処分などを行っています。令和6年度は10匹のハクビシンと3匹のアライグマを捕獲しました。平成29年度からのハクビシン累計捕獲数は175匹です。
・ハクビシン・アライグマ相談・捕獲処分専用ダイヤル【電話】5340-7155
問合せ:環境保全課環境計画係
【電話】5722-9357【FAX】5722-9401
■ミシシッピアカミミガメ
条件付特定外来生物
どうも!通称・ミドリガメです。昔は、飼われていたんですけどね…
◇飼いきれないから放つが、諸悪の根源
子ガメのうちはミドリガメと呼ばれ、ペットとしても親しまれているミシシッピアカミミガメ。しかし、成長すると飼育が難しくなることもあり、野外に放されるケースが増えています。野生に定着したミシシッピアカミミガメが在来種から餌や日光浴の場所を奪い、繁殖を妨げているのです。雑食性で、魚類や甲殻類だけでなく水草なども食べるため、さまざまな生態系に影響を及ぼしています。
◇区の取り組み
区の身近な生き物に直接触れ、生物多様性の大切さについて理解を深める「いきもの発見隊」。例年春に目黒川で実施しており、ミシシッピアカミミガメも観察されています。
問合せ:みどり土木政策課みどりの係
【電話】5722-9359【FAX】3792-2112
■トウネズミモチ
重点対策外来種
どんなに暑くても、空気が汚れていても。過酷な環境に、適応できるんです…
◇昔は便利な植物。でも今は、増えすぎ注意
明治初期に植栽用として持ち込まれたトウネズミモチ。在来種のネズミモチと似ていますが、大きな違いはその繁殖力にあります。大気汚染や乾燥に強く成長も早いため、戦後、街路や公園などに広く植えられました。在来種と空間や日光、栄養素などを奪い合い、生態系のバランスを崩してしまうため、定期的に伐採するなどして数のコントロールが必要な植物です。
◇区の取り組み
碑文谷公園の生物多様性保全林事業の一環として、令和3年度にトウネズミモチの分布調査、令和4年度に伐採を行い、在来種であるムラサキシキブなどを植えました。
問合せ:みどり土木政策課みどりの係
【電話】5722-9359【FAX】3792-2112