- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都江戸川区
- 広報紙名 : 広報えどがわ 令和7年7月1日号
■「住みよい江戸川区」を未来へつなぐ
さらに、今の「住みよい江戸川区」を未来につないでいくためには、地域コミュニティの維持・強化が欠かせません。人口減少と少子高齢化により、町会・自治会の「担い手不足」や「負担の増加」などが課題となっておりますが、新たにLINE(ライン)を活用したデジタル回覧板の導入の支援を行うことで、役員の皆さまの負担軽減を図ってまいります。
併せて、デジタル機器の扱いに不慣れな方もいらっしゃいますので、ポスターやチラシなどによる情報共有をより効果的に行えるよう、町会・自治会の掲示板の設置や補強に対する助成制度も新たに設けます。
加えて、区民の皆さまの防犯意識の高まりを受けまして、一般の住宅向けに防犯機器等の購入補助も行ってまいります。
防犯カメラやカメラ付きドアホンなど、侵入盗対策に有効な設備の購入を支援し、世帯ごとの対策をいっそう進めていただくことで、安全・安心なまちづくりを推進してまいります。
■危険な暑さから区民の命と暮らしを守る
ここまで未来を見据えた取り組みについてお話をしてきましたが、まさにこれから夏本番を迎える今、喫緊の課題として「危険な暑さ」への対応があります。
今年の夏も例年同様、全国的に猛暑となることが予想されております。東京消防庁によると、熱中症による搬送者は7月と8月が最も多く、かつ75歳以上の方の割合が4割を超えております。加えて物価の高騰が続く中、区民の皆さまの命と暮らしを守るための取り組みを、迅速にかつ効果的に行う必要があります。
そこで本区では、熱中症対策および物価高騰対策として、75歳以上の方がいる世帯に対し、エアコンを適切に使用していただくため5千円を給付いたします。
最もリスクが高い7月と8月の2カ月間、毎日11時から16時までの5時間エアコンを使用した場合の電気代は、合計でおよそ7千円と試算されます。国が先日閣議決定した電気・ガス料金の補助によって、そこから2千円程度が軽減される見込みですので、その差額分の5千円をお渡しすることで、気兼ねなくエアコンを使っていただき、危険な暑さからご自身の命を守っていただきたいと思います。
併せて、冷房のある区の施設81カ所と民間施設など5カ所を、「クーリングシェルター」として今月(6月)下旬から開放いたします。また、環境省から「熱中症警戒アラート」が発表された際には、防災行政無線を活用して、水分補給やエアコンの適切な使用を呼びかけるなど、皆さまが安全にこの夏を過ごせるよう幅広く取り組みを展開してまいります。
さて、区民の皆さま、議員の皆さまにご心配をおかけしている、「不適切な分割発注」の問題につきましては、現在、第三者委員会における検証が進んでおります。しかし一方で、その間、必要な工事や契約を遅滞なく進めることも重要だと考えております。
そこで、当委員会での検証が終了するまでの暫定的な再発防止策として、緊急随意契約の導入などを実施してまいります。適正な契約事務の実施に向けて、今後の検証結果も踏まえ、引き続き全庁を挙げて取り組んでまいります。
■クボタスピアーズ準優勝 スポーツの持つ力を実感
最後になりますが、先日うれしいニュースがありました。本区を活動拠点の一つとするラグビーチーム、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが、日本ラグビーの最高峰「ジャパンラグビーリーグワン」で見事、準優勝を果たしました。
チームが一丸となって最後まで諦めずに戦い抜く姿は、多くの区民の皆さまに勇気や希望を与えてくれたのではないでしょうか。スポーツの持つ力を改めて実感いたしました。
本区とクボタスピアーズは、令和3年にSDGs(エスディージーズ)の推進に関する連携協定を締結しており、チームの皆さまには衣類のリサイクル回収や清掃活動、子ども食堂への支援など、日頃から地域のための活動を積極的に行っていただいております。
チームは現在、ホストスタジアムである「スピアーズえどりくフィールド」において24連勝中です。さらなる記録の更新にも期待しながら引き続き応援していきたいと思います。
さて、今回提案いたします補正予算は、一般会計、特別会計合わせて24億7千万円余であります。本定例会には、これら補正予算に加え、条例の新設・改正など合計で33件の議案をお諮りするとともに、4件の報告事項もございます。
それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。