- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県加賀市
- 広報紙名 : 広報かが 令和7年6月号
■“教育の未来“は加賀にあり
市民生活と切っても切れない「教育」。加賀市はこれまでも、幼児教育・保育や給食の無償化をはじめ、子どもの教育環境の充実に力を入れてきました。
特に2023年からは「そろえる教育」から「伸ばす教育」へと学校教育の改革を進め、その取り組みは全国からも注目を集めています。そして今年4月、文部科学省から新たな教育長が着任しました。
・加賀市の教育は今後どうなっていくのか?
・県や国、世界の教育の方向性は?
・教育長、教育委員会ってそもそも何をするものなの?
そんな情報を発信する教育委員会の連載コーナーを開始します!
■“BE THE PLAYER”×「地域」
皆様こんにちは、教育長の松本向貴です。4月の着任以降、学校関係者はもとより、市議会の皆様、地元企業の方々など様々な方とお会いしましたが、最もよく聞かれたのは「加賀市の学校、どう感じましたか?」ということです。様々感じたことはありますが、1つは「これまでの方向性は全く間違っていない」、もう1つは「学校は常に、地域とともにある」ということです。
初めて加賀市に住んで驚かされたのは、各地域が持つ多様で奥深い歴史の数々です。海あり山あり、温泉あり田畑あり港あり、焼物あり漆器あり、十万石の歴史あり、藩政前からの歴史あり…。国はすぐ「市町村の判断において〜」と、自治体の中が均一であるかのような言い方をしてしまいますが、地域の多様性は加賀市の大きな魅力の1つであると思いました。
そしてその地域の多様性が、学校の風土の多様さにも反映されていると思います。車で2分の距離の2学校でも、雰囲気は全く違うと感じました。しかし、地域を問わず共通しているのは、各学校の努力と地域の方々の御協力が相まって今の学校がある、ということです。この強みを活かす仕掛けを今後考えていきたいと思っています。(私が知っている地域の魅力はまだ1%にも満たないでしょうから、引き続きまちの皆様に教わりたいです!)
次によく聞かれたのは「教育長って何?」(主に子どもから聞かれました)。子どもへの答えは別途考え中ですが、「加賀市学校教育ビジョン」(左頁参照)の実施期間は今年度まで。今年度、ビジョンに基づく取り組みを更に発展させつつ、並行してその先のビジョン・プランを構想するのが、私の最も大きな仕事の1つです。来年度以降も「そろえる教育」から「伸ばす教育」へ、という方向性は変えませんが、「伸ばす」中の1つの大事な視点として、
・地域に根差す、地域の魅力を知る
・そこから自分の生き方を考える機会につなげる
ということを意識していきたいと思います。
■全市立学校を訪問しました
子どもや地域の特性に応じた支援を考えるため、まずは全校訪問して、授業を拝見しつつ校長先生と意見交換させていただきました。三谷小学校では体育に飛び入り参加することに。まさかいきなり800m走だとは思っていなかったので疲労困憊しましたが…まだ6年生とは競り合えました(笑)。
加賀市の小学校は全校児童20名から455人まで全16校、中学校は全校生徒150名から372名まで全5校。さらに9年制の一貫校(義務教育学校)が今年度開校しました。