- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県伊那市
- 広報紙名 : 市報いな 令和7年8月号
令和7年6月伊那市議会定例会の一般質問は、6月17日、18日、19日の3日間にわたって行われ、20人の議員が質問に立ちました。質問と答弁の主な内容をお知らせします。
■柳川広美(やながわひろみ)
▽美原防災スポーツセンター(仮称)北側の火山灰層と断層の保存
問:御岳第1テフラから始まる非常に珍しい火山灰層と断層を保存するべきではないか。教育現場で活用を。
答:教育長…ボーリング等の調査は行っているので、さらなる調査は考えていない。現状のまま埋め立てて保存する。小中学校には活用する期間を設ける。
▽物価高騰対策に水道料金引き下げを
問:東京都のように水道料金引き下げで物価高騰対策を。水道水のPFAS対策は。エコチル調査に市民が協力しているので、PFASの血中濃度の調査結果を信州大学に要請しては。
答:市長…上下水道・道路・橋梁等老朽化していて、値下げは難しい。物価高騰対策として真に困窮している世帯を支援している。PFASは上伊那圏域水道水質管理協議会で検査する。エコチル調査結果は、活用可能なデータは開示を要望していく。
▽中小企業の支援に店舗改修補助を
問:物価高騰・インボイス増税、コメ価格高騰等で中小企業の経営は厳しい。前橋市や韮崎市のように、店舗改修補助や店舗デザイン改修補助、空き店舗オーナーへの改修補助をしてはどうか。
答:市長…既存店舗への支援は省エネ導入支援や制度資金がある。まちづくりデザインを検討しているので、空き店舗オーナー向けの補助は、その中で検討したい。
■湯澤武(ゆざわたけし)
▽伊那市とフィンランド、「森と学び」の充実について
問:フィンランド教育班の視察の目的と伊那市教育に活かしたいことは。
答:市長…目的は、伊那市民の心豊かな生活につながるよう、実学や探究的な学びを、フィンランドのフィルターを通して再認識すること。豊かな自然の中で、自分らしく生きる力を育む学びを充実させていきたい。
問:提案してきた「森と学びセンター構想」の具体的な柱を示すことが必要では。
答:市長…視察参加者からの提案である。学校や子ども達の願いを聞き関係者で協議を重ね、活動が成熟した段階で柱となるものが決まっていく。
問:今こそフィンランドに学び、「子どもの権利条例」を策定すべき。
答:市長…条例制定を目指す。
▽農業の構造転換期における伊那市の取組について
問:農地中間管理機構の機能強化と、市主導で農地マッチングができる組織の確立を。
答:市長…「地域計画」を関係者全員で協議する体制づくりを進める。農地マッチングは市・県・JAが協力して取組みたい。
問:水路管理者不明の農業用水路の改修はどのように取り組むのか。
答:市長…「西島水利組合」の取り組みは、素晴らしい。多面的機能直接支払交付金を活用し、地元・関係者の協力で改善する計画には、市がしっかり支援したい。
■白鳥敏明(しろとりとしあき)
▽公共交通の現状の課題とその対応について
問:市街地循環バス経路を伊那中央病院経由に変更を。
答:市長…利用者数アップ策であり考えるべきと思うが、メリット・デメリット双方を検討しなければならない。
問:伊那中央病院で、伊那本線から「まっくんバス」への乗り継ぎが可能となるよう運行調整を。
答:市長…南箕輪村地籍の医療機関への移動の利便性向上に、伊那本線の運行を調整すると、伊那本線から「まっくんバス」への乗継は良くなるが、逆の乗継が不便となり、詳細の検証が必要である。伊那本線は定住自立圏路線で、箕輪町、南箕輪村の意見を聞き調整の必要性も含めて、利便性向上の検討を進めていきたい。
問:市街地循環バスの乗車人数が少ない、土・日・祝日・年末年始や、平日便の減便等運行形態変更の検討を。
答:市長…市街地循環バスは、元日を除く毎日一定間隔で運行し、市内中心部の主要商業施設・医療機関・学校・公共施設等にアクセスし易く日常生活の利便性を高めている。この路線は「ぐるっとタクシー」や「デジタルタクシー」が運行していない時間帯等を補完する地域住民の生活を支える重要路線であるため、総合的に考慮して運行形態の変更は考えていない。
■髙橋明星(たかはしめいせい)
▽道路標示補修体制の現状と市の対応方針について
問:停止線や『止まれ』の標示がカスレて見えない交差点が多く危険。補修はどうなっているか。
答:市長…市道の『止まれ』表示の補修計画はない。警察署から公安委員会に関わる規制表示は補修してはならないと指示があり、安協には一時停止標識のない交差点の停止指導線のみ補修をお願いしている。市民から補修依頼があった場合、警察の指示に基づいて道路管理者又は警察に依頼していく。消えかけている『止まれ』等の標示の補修は、一時停止標識ある場合は道路管理者に依頼し、標識がない場合は、まず警察に標識の設置を要望し、設置されれば道路管理者に補修をしてもらうが、標識が設置されなければ補修することができない。
▽慣らし保育期間における保護者負担の軽減を
問:入園にあたって慣らし保育を行うことになるが、この期間は保護者にとっては有給休暇を使ったり、減給となったりと経済的負担がある。減収分を補助金したり、満一歳からフルタイムで働ける制度運用はできないか。
答:市長…慣らし保育の期間を対象とした補助事業は実施していないが、研究をしていく。統廃合を含めた保育園の在り方の検討に合わせて現場の声を聞きながら今後の検討課題として考える。
■宮原英幸(みやはらひでゆき)
▽高遠地区の観光に関する課題、さくらと環屋について
問:花の丘公園の維持管理は。夜桜の魅力発信とドローン映像の活用は。ヘリ遊覧へのリスク対応は。
答:市長…枯損木は伐倒等対応する。ライトアップは現在の柔軟な対応が適切と考える。夜桜や周辺の桜は様々な媒体でPRする。ドローン映像は観光協会で活用している。無申請飛行は警察と連携対応するが、メディアには撮影協力する。ヘリ遊覧は事業者側で地主・消防に必要な許可を取得、市許可は不要だが次年も計画があれば安全運航の依頼をする。災害対応等民間航空会社との協定は今後考える。
問:環屋の今後の活用は。
答:市長…当面市直営で協力隊の活動フィールドとして利用し、周辺の誘導案内方法等も研究する。
▽50年の森林(もり)ビジョン計画の見直しと里山整備などについて
問:林業事業者の最近の業況及び森林ビジョンの見直し課題は何か。
答:市長…今年度も業況は心配。六次産業化を進め木材の地域内での高付加価値化を目指す。ビジョンは評価検証中。実効性ある計画となるよう力を入れる。
問:里山整備植樹の活着状況、エリートツリー等の評価はどうか。
答:市長…市民の森のカラマツ等は順調、鹿嶺高原のミズナラは適切な保全により成長している。エリートツリーは日が浅く今後を見守りたい。